サックスのソロコンテストやソロの発表会に向けての選曲にお悩みではないですか?
そこでこの記事では、サックス歴20年でソロも多く演奏してきた著者が、おすすめのソロの楽曲と難易度について詳しく解説していきます。
この記事を読めば、あなたが演奏すべきソロ曲がきっと見つかります。
ぜひ最後までお読みください。
制限時間について
選曲前に確認しておきたいのが、ソロコンテストの制限時間です。
ソロコンテストには、大会の規定によって、大きく2種類の演奏の制限時間があります。
1.規定の制限時間を超えると失格となる規定
2.規定の制限時間を超えると演奏が止められ、審査が終了する場合
1.の場合は時間の余裕を持った選曲が必要になりますし、2.の場合は比較的自由に選曲することができます。
自分が参加するソロコンテストの規定がどちらのパターンなのか、選曲前に必ず確認しておくようにしましょう。
ソロコンテストにおすすめの楽曲〜アルトサックス
まずは楽曲数が非常に多いアルトサックスの楽曲について紹介していきます。
シャンソンとパスピエ(リュエフ)
演奏時間…約3分半
難易度…初級(〜中級)
歌曲を意味するゆったりとした美しいメロディのシャンソンと、快活な舞曲を意味し、技巧的なパスピエに分かれています。
音色とテクニック、どちらもアピールできる曲となっています。
3/8拍子は見慣れないかもしれませんが、サックスパートは簡単な部類になるかと思います。
しかし、ピアノとの掛け合いが難しくなっているので、選曲する場合は、時間をとって合わせ練習をするようにしましょう。

アンダンテとアレグロ(シャイユー)
演奏時間…約3分半
難易度…初級(〜中級)
ゆったりとしたアンダンテと技巧的なアレグロが組み合わさっている楽曲で、こちらも音色とテクニックどちらもアピールできる曲となっています。
特に後半のアレグロ部分では、音量を出す必要がある箇所が多くありますが、音色が荒れすぎないように注意して演奏してください。

プレリュードとサルタレロ(プラネル)
演奏時間…約8分
難易度…中級
プレリュード(約2分半)、カデンツ(約3分)、サルタレロ(約2分)の3部構成の曲となっているので、制限時間に応じて演奏する楽曲を決めてください。
なお、カデンツはピアノ伴奏がない独奏曲です。
プレリュードはテンポが♩=48で遅い上に、6連符や32分音符などの細かい音符があるため、リズムや縦線を合わせるのが難しい楽曲となっています。
カデンツは拍を微妙に揺らしながら演奏します。様々な音源を聴いて、揺らしかたを研究してみましょう。

プロヴァンスの風景 第1・第2楽章(モーリス)
演奏時間…約4分
難易度…中級
プロヴァンスの風景は5曲の組曲ですが、第1楽章と第2楽章を演奏する方が多いようです。
第1楽章は運指的に難しい箇所であっても、アーティキュレーションをはっきり演奏するようにしましょう。
第2楽章は、盛り上がる箇所でも柔らかい音色で演奏するよう注意します。

サクソフォン・ソナタ 第1楽章(クレストン)
演奏時間…約4分半
難易度…中級〜上級
クレストンのソナタは3楽章構成ですが、ソロコンでは第1楽章の演奏が多いようです。
難解な指回しの中にも、歌えるようなメロディが何箇所もあります。
第1楽章にはフラジオのソ(実音B♭)の音が出てくるので、注意してください。
アディオスノニーノ(ピアソラ)
演奏時間…約5分
難易度…中級〜上級
冒頭から長いカデンツが展開されます。テンポを揺らしたり、休符の間を研究するようにしてください。
終盤の盛り上がる箇所には、フラジオのソ(実音B♭)の音、ラ(実音C)の音が登場します。
ピアノソロの見せ場もあって、ソロコンテストだけでなく、コンサートでも映える選曲だと思います。(ピアノソロをカットすれば、1分ほど演奏時間を削減することができます。)

オリジナルの主題による幻想曲(ドゥメルスマン)
演奏時間…約6分半
難易度…中級〜上級
長い音、アーティキュレーションを伴った音、カデンツなど様々な音楽的な要素が登場してきます。
終盤はかなりテンポが速くなるので、脱力をしっかり意識して指回しをするようにしましょう。
アルト・サクソフォーンと11の楽器のための室内協奏曲 第1楽章(イベール)
演奏時間…約4分半
難易度…上級
音楽大学の試験曲となるような、非常に難易度の高い楽曲です。
全編を通して、複雑な運指が続き、気を抜くことができません。
フラジオはオプションで登場しますが、オプションパートを演奏されることが多いようです。

ソロコンテストにおすすめの楽曲〜ソプラノ・テナー・バリトンサックス
次に数は少ないですが、ソプラノサックス・テナーサックス・バリトンサックスのソロコンテストのおすすめ楽曲を紹介します。
セレナード・ヴァリエ(クレリス)
演奏時間…約2分半
難易度…初級
テナーサックス・ソプラノサックス、どちらでも挑戦できる楽曲です。
演奏難易度は高くなく、初心者でも挑戦しやすいおすすめの曲となっています。
タンギングが力んでしまわないよう、注意して演奏しましょう。

アイナの歌(スパーク)
演奏時間…約5分
難易度…初級(〜中級)
元々、ユーフォニアムとピアノのための楽曲ですが、テナーサックスでも演奏可能です。
全体的に歌う箇所が多く、技術的にアピールすることは難しいですが、テナーサックスの音域に非常にマッチします。
ユーフォニアム向けに発売されている楽譜を使えば、書き換えることなく演奏が可能となっています。

ファンタジー(ベダール)
演奏時間…約6分
難易度…中級(〜上級)
ソプラノサックス・テナーサックスどちらでも挑戦できる楽曲ですが、ソプラノサックスで演奏されることの方が多いようです。
スタッカートのあるテクニカルな旋律とレガートの旋律がはっきり分かれているため、吹き分けが重要になってきます。
臨時記号で様々な調に転調します。#が7つの調性も出てくるので、スケール練習は怠らないようにしておきましょう。
アダージョとアレグロ(シューマン)
演奏時間…約8分
難易度…中級(〜上級)
アダージョ(約3分半)、アレグロ(約4分半)の2曲から構成されています。
チェロやホルンで演奏されることが多い楽曲ですが、世界的サックス奏者である須川展也氏の編曲版が発売されたことにより、テナーサックスでも演奏されることが一般的になりました。
アダージョではフラジオのソ(実音F)の音が登場しますので注意してください。
同音のタンギングが多く登場しますが、力まないように注意しましょう。

演奏会用独奏曲 Op.93(サンジュレー)
演奏時間…約4分半
難易度…中級(〜上級)
数少ないバリトンサックスのためのオリジナル曲です。
バリトンサックスが演奏しやすい、得意な音域で全体を通して書かれています。
速いパッセージが不明瞭にならないように、注意して演奏しましょう。
無伴奏チェロ組曲第1番(バッハ)
演奏時間…約3分
難易度…中級(〜上級)
タイトルの通りチェロのために書かれた、無伴奏のための楽曲です。ピアノ伴奏がいらないため選びやすいです。
チェロとバリトンサックスの音域はほとんど同じ(最低音は同一、高音域はチェロの方が高い音が出る)ため、他のチェロの曲もソロコンの候補曲となります。
16分音符が並んでいますが、均等には演奏せず、アゴーギグをつけます。
アゴーギグの付け方は他のチェロの演奏などをたくさん聴いて、研究するようにしてみましょう。

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