「フルートのソロコンの楽譜を探しているけど、どれを演奏していいか分からない」「中学生・高校生でも演奏できる、おすすめの楽曲を知りたい。」このような悩みはありませんか?
じつはソロコンで金賞を狙うには、演奏のレベルはもちろんですが選曲も非常に重要になってきます。
そこでこの記事では、吹奏楽CDのレコーディング30枚以上に携わった著者が、フルートのおすすめのソロコン楽曲ついて詳しく解説していきます。
この記事を読めば、あなたに合ったソロコンの楽曲が見つかるはずです。
ぜひ最後までお読みください。
ソロコンテストでおすすめの楽曲
フルートでソロコンテストに参加するにあたり、おすすめの曲を難易度順に並べてみました。
自分が演奏できるかを考慮することはもちろん大切ですが、最終的には「この曲を吹いてみたい!」という気持ちになれる1曲を選ぶことができれば、より練習にも熱が入るのでおすすめです。
歌の翼による幻想曲(シュメックテスト)
ドイツの詩人、ハイネ氏が晩年に刊行した「歌の本」の中にある「歌の翼に」という詩に、ドイツの大作曲家メンデルスゾーンが曲をつけ、歌曲として発表しました。
そのメンデルスゾーンの歌曲を、シュテックメストが幻想曲としてフルートのソロ曲として編曲したのがこの曲です。
フルートの名曲でありながら、中学生にでも演奏が可能な難易度でもあります。
とはいえ技術的に全く難しさがないわけではなく、技巧的なパッセージも時折見せており、音楽的に歌うべき箇所、テクニックを披露する箇所がどちらもしっかりあるのが特徴です。
中学生のソロコンテストとしては、1番有名な曲といっても過言ではないでしょう。
演奏する際は、原曲の歌詞の意味を必ず理解してから取り組んだ方が、より音楽的な演奏となります。
もちろん元の歌曲を聴いておくことも重要です。
序奏とロンド(クーラウ)
ドイツの作曲家であるクーラウによるフルートのための作品。
クーラウは特にフルートの楽曲を多く残しており、同時代を生きたベートーヴェンとも親交が深かったことから、「フルートのベートーヴェン」とも呼ばれています。
そんなクーラウの作品の中でも、この「序奏とロンド」は特に人気が高く、演奏頻度も高い1曲です。
中級者向けの楽曲とされてはいますが、音数が多く、譜読みは難しい方の部類に入るかと思います。
ただし、ダブルタンギングは必要ありません。
ピアノの譜読みも難しい部類に入りますので、事前にピアニストに楽譜を確認してもらうようにしましょう。
後悔と決心(ゲイリー)
現代アメリカのフルーティスト兼作曲家のショッカー氏が書いた楽曲で、20代という若い時期に作曲されました。
表現しやすいストーリー性があるメロディとなっています。
ただし、現代曲に分類されますので、典型的なクラシックばかり取り組んでいると、響きの独特さに驚くかもしれません。
中級レベルの楽曲とされており、ロングトーン・音楽表現・ダブルタンギングなど、フルートを演奏する基本的な能力は全て必要とされているので、自分のレベルを上げるのに適した楽曲と言えるでしょう。
変拍子も時折出てきますので、変拍子感をきちんと表現できるように演奏します。
シャンソンとバディヌリ(カミュ)
フランスの作曲家カミュによって、音楽大学の学生に向けて書かれたフルート作品です。
ゆっくりと歌わせる 「シャンソン」 と機敏に動き回る 「バディヌリ」 の2つの部分から出来ています。
(「シャンソン」は「歌」、「バディヌリ」は「おどけ」「たわむれ」 の意味があります。)
ダブルタンギングを必要としない楽曲ではありますが、特に序盤に伸ばしが多く、ロングトーンの質を問われる楽曲となっている点が特徴です。
ロングトーンを鍛える、という意味で取り組んでみても、今後の上達には役立つ楽曲となるでしょう。
シンプルでごまかしのきかないメロディだからこそ、音色や歌い方のチョイスに工夫が必要になります。
パンの笛(ムーケ)
フランスの作曲家であるムーケによって作曲されたフルートソナタです。
ギリシャ神話に出てくる牧神パンの笛を題材とした親しみ易い曲です。
顔は人間でも角をもち、四肢は山羊のパンは、野原や森を駆け回ったり、小川のほとりでまどろんだり、気ままな暮らしをしていますが、このソナタでは、そのようなパンの姿が生き生きと描きだされています。
全曲演奏すると時間制限にひっかかるコンクールが多いので、1楽章だけ、もしくは1楽章を少し+3楽章をメインで演奏する方が多いです。
1楽章だけを演奏するのであれば、ダブルタンギングは必要ありません。
ファンタジー(ユー)
フランスの作曲家であるジョルジュ・ユーが作曲したフルートの代表曲。
作曲者はフランス人ではありますが、日本や東洋の雰囲気を醸し出すフレーズが時折見られます。
難易度の高い楽曲であることは間違いありませんが、フルートパートには休符も多く、ブレスを立て直せる箇所があるので、体力的にはそこまで大変ではないかもしれません。
この曲にはフルートとピアノ版だけでなく、フルートとオーケストラ版の演奏も存在します。
オーケストラ版も必ず聴いて、イメージを膨らませておきましょう。
オーケストラ版があるということは、ピアノの音数は多く、難易度はかなり高いので注意してください。
コンチェルティーノ(シャミナード)
フランスの女性作曲家兼ピアニストであるシャミナードが作曲した楽曲です。
シャミナードの作品には、女性ならではの感性で書かれた甘美で洗練されたメロディーが多く使われ、当時のサロン・ミュージックとして、広く好まれていました。
童謡「ぞうさん」のメロディに似ているという点でも有名な楽曲です。
しかし、難易度は非常に高く、パリ音楽院コンクールの課題曲ともなっています。
ゆったりとした曲調から始まりますが、後半に行くにつれ、技術的なパッセージが増えてきます。
無伴奏でソロコンにチャレンジしたい場合は?
ここまでソロコンの候補曲をいくつか挙げてきましたが、どれもピアノ伴奏があるものばかりです。
奏者によってはピアニストの方にお願いすることができない、といった事情もあることでしょう。
そんな時には「エチュード(練習曲)」を使ってソロコンに参加することを検討してみてください。
フルートのエチュードには名曲も数多くあります。きっとあなたのお気に入りの1曲が見つかることでしょう。
フルートのおすすめのエチュードはこちらで解説しています。ぜひお読みになって、選曲のヒントとしてみてください。
>【フルートのエチュード】難易度・レベル順に特徴を徹底解説~アルテ・ケーラー・ガリボルディ・ジャンジャン他
より上級の楽器を手に入れて、ソロコンテストに参加しよう!

ソロコンテストはやはり大一番の本番です。
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