ユーフォニアムが上達する練習法|脱・初心者の壁を越えるコツ【中級者向け】

「毎日吹いているのに、なかなか上手くならない」「最初の頃は伸びていたのに、最近は成長が止まった気がする」。ユーフォニアムを続けていると、多くの人がこうした”伸び悩みの壁”にぶつかります。けれども、安心してください。その壁には必ず原因があり、正しい練習を積めば、誰でも一段上の演奏へ進めます。

この記事では、ユーフォニアムが上達する練習法を、脱・初心者を目指す中級者の方に向けて具体的に解説します。まだ楽器を始めたばかりという方は、先に大人のユーフォニアム初心者向けレッスンの記事もあわせてご覧ください。

ユーフォニアムが上達しない人によくある3つの原因

練習しているのに伸びないとき、その原因はだいたい次の3つのどれかです。

1. 自己流の癖が固まっている
独学で続けていると、息の使い方や口の形(アンブシュア)に自分でも気づかない癖がつきます。この癖が、ある段階から上達のブレーキになります。

2. 基礎練習が足りていない
曲の練習ばかりで、ロングトーンやリップスラーといった地味な基礎練をおろそかにしていると、音色や音程の土台が育ちません。

3. 自分の音を客観的に聴けていない
吹いている本人には、自分の音のズレや癖は意外と聞こえないものです。「できているつもり」が、伸び悩みの大きな原因になります。

逆に言えば、この3つを意識して練習を組み立てれば、伸び悩みは抜け出せます。ここからは、上達の土台となる練習を順番に見ていきましょう。

上達の土台①ロングトーン|音色と音程の基礎をつくる

ロングトーンは、一つの音をまっすぐ長く伸ばす練習です。地味ですが、ユーフォニアムの命である「まろやかで豊かな音色」と「安定した音程」は、すべてここから生まれます。

ポイントは、息を最初から最後まで一定の量で送り続けること。音の出だしから終わりまで、太さも音程も変えずに伸ばせるように意識します。チューナーを見ながら、音程がまっすぐ保てているかを確認するとさらに効果的です。1音ずつ、まずは8拍を目安に取り組んでみてください。

上達の土台②リップスラー|音域と柔軟性を広げる

リップスラーは、ピストンを変えずに、唇と息のコントロールだけで音を上下させる練習です。これがスムーズにできるようになると、音と音のつながりが滑らかになり、高い音や低い音への移動も楽になります。

最初はゆっくりで構いません。隣り合う音を行き来するところから始め、だんだん音の幅を広げていきます。喉や口に力を入れすぎず、息の流れで音を運ぶ感覚をつかむのがコツです。リップスラーは、音域の広さと表現の幅に直結する、上達に欠かせない練習です。

上達の土台③タンギング|発音をはっきりさせる

タンギングは、舌を使って音の出だしをはっきりさせる技術です。「トゥ」と発音するように舌を動かして、一音一音を明瞭に立ち上げます。

まずは、ゆっくりしたテンポで一つずつ正確に発音するシングルタンギングを安定させましょう。これが身についたら、速いパッセージに対応するためのダブルタンギング(「トゥ・ク・トゥ・ク」)へ進みます。メトロノームに合わせて、遅いテンポから少しずつ速くしていくのが上達の王道です。

音程を制する|ユーフォニアムの泣きどころを克服する

ユーフォニアムは音が出しやすい一方で、特定の音域で音程が不安定になりやすい楽器です。とくに低音域や、特定のピストンの組み合わせでは、音程が高め・低めにズレやすくなります。

対策のひとつが「替え指」です。同じ音でも複数の指づかいがあり、場面に応じて音程の良い方を選べます。4本ピストンやコンペンセイティングシステムを備えた楽器なら、より正確な音程で演奏できます。日頃からチューナーで自分の楽器の”クセ”を把握し、どの音がズレやすいかを知っておくことが、音程克服の第一歩です。

表現力を上げる|「ただ吹く」から「歌う」へ

技術が安定してきたら、次は表現力です。ユーフォニアムの魅力は、歌うような豊かな表現にあります。

意識したいのは、フレーズの流れ(フレージング)と音量の変化(ダイナミクス)です。一音ずつ平坦に吹くのではなく、フレーズの山と谷を感じながら、自然な抑揚をつけてみましょう。実際に歌詞をつけて歌ってみて、その歌い方を楽器で再現するのも効果的です。「ただ音を並べる」から「音楽を語る」へ。ここが、聴き手の心を動かす演奏への分かれ道です。

効率よく伸ばす|毎日の練習メニューの組み立て方

限られた練習時間でも、組み立て次第で上達のスピードは大きく変わります。おすすめの順番は次のとおりです。

1. ウォームアップ(マウスピースのみのバジング・軽いロングトーン)
2. 基礎練習(ロングトーン → リップスラー → タンギング)
3. 音階・エチュード(指と音程の確認)
4. 曲の練習(その日の課題曲)

そして、ぜひ取り入れてほしいのが自分の演奏の録音です。スマートフォンで構いません。録音して聴き返すと、吹いている最中には気づけなかった音程やリズムのズレが、はっきり分かります。「客観的に聴く」習慣こそ、伸び悩みを抜け出す最大の武器です。

独学の限界と、プロに習う価値

ここまで紹介した練習は、独学でも取り組めます。けれども、独学には限界もあります。自分では気づけない癖は、自分一人ではなかなか直せないからです。

プロの講師に習う最大のメリットは、「今のあなたに必要なこと」をその場で見抜いて、的確に直してもらえる点です。息の使い方ひとつ、口の形ひとつで音が変わる瞬間を、目の前で体感できます。何ヶ月も独学で悩んでいたことが、一度のレッスンで解決することも珍しくありません。本気で上達したいなら、対面レッスンは遠回りのようでいて、いちばんの近道です。

まとめ|壁を越えれば、ユーフォニアムはもっと楽しい

ユーフォニアムの上達には、地味な基礎練習の積み重ねと、自分の音を客観的に聴く習慣が欠かせません。ロングトーン・リップスラー・タンギングで土台を固め、音程と表現力を磨いていけば、伸び悩みの壁は必ず越えられます。そして、ひとりで悩んだときは、プロの力を借りるのが近道です。一段上の演奏を手に入れて、ユーフォニアムをもっと楽しみましょう。

ユーフォニアムという楽器そのものについては「ユーフォニアムとは?特徴・種類・選び方・価格をやさしく解説」でくわしく紹介しています。

伸び悩みは、習えば一気に解決します

「自分の練習が合っているのか分からない」という方は、一度プロのレッスンを受けてみるのが近道です。対面でユーフォニアムを習える教室は全国でも珍しく、その魅力はこちらの記事でくわしく紹介しています。

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