「サックスのプラスチックリードの評判を聞いてみたい」「プラスチックリードを試してみたいけど、1枚あたりが高価なので良い音が出るか不安…」こんな悩みはありませんか?
実は近年のプラスチックリードは、葦のリードと遜色ないくらいの品質となっています。
そこでこの記事では、プラスチックリードを10年以上愛用しているサックス講師の私が、プラスチックリードのメリットやデメリット、使用する際の注意点を詳しく解説していきます。
この記事を読めば、あなたがプラスチックリードを使うべきかどうかが分かるようになります。
また、記事ではプラスチックリードを購入する前に必ず行って欲しい「選定」についてのお話しもしています。選定を行っていないプラスチックリードは粗悪なものが多いので、注意してください。
ぜひ最後まで読んで、プラスチックリード使用の参考にしてください。
プラスチックリードを使う上での注意点
プラスチックリードを使う前に、必ず行って欲しいことが1つあります。
それは、お店に行って、同じ番手を複数枚出してもらい、購入前に選定することです。
葦のリードで、当たりのリードとハズレのリードを選ぶのと同じように、プラスチックリードでも当たりのリードを選んで購入することが非常に重要になります。
プラスチックリードは「個体差がない」とうたっている商品もありますが、実はそんなことはあり得ません。
著者個人としては、プラスチックリードも当たりのリードは10枚あるうちの2~3枚程度だと感じています。(葦のリードと同じくらいの割合ということです。)
ですので、必ず選定を行ってから購入するようにしましょう。
今までプラスチックリードを使って「合わない」と感じられた方も、それはきちんと選定して購入したリードでしたか?
選定していないリードであれば、誤った印象をもってしまっているかもしれません。
ただし、選定には技術も必要になります。自信がない方は上級者に選定のお手伝いをしてもらった方が安心できます。
店舗によってはプラスチックリードの選定を受け付けていない場合も多くあります。
その場合は、ネットショップなどで選定品のプラスチックリードを購入するようにしましょう。
プラスチックリードのメリット
プラスチックリードを10年以上使っている著者が、プラスチックリードを使い続ける理由・メリットを紹介します。
ただし、これらのメリットはきちんと選定されたプラスチックリードを使うことが前提となっているので、その点はご注意ください。
水分を含まず、状態が変わりにくい
プラスチックリードは葦のリードと異なり、水分を吸収せず、水をはじきます。
葦のリードは水分を含む→乾くというサイクルで徐々に状態が変化していきますが、プラスチックリードにはそれがありません。
つまり状態の変化がごくごくわずかで済むのが特徴の1つです。(プラスチックリードとは言え、状態が全く変化しない、ということはありません。寿命も存在するので、いつかは交換が必要になります。)
状態変化を気にすることがほとんどないプラスチックリードは、長時間の演奏にも耐えることができます。
プラスチックリードならば、1日中吹いていても全く問題はありません。
一方で葦のリードは、水分が入りすぎてしまうと、ズルズルというウォーターノイズが発生してしまうため、長時間の演奏に耐えることができず、ある程度吹いたら交換せざるを得ません。
また、状態の変化がほとんどないプラスチックリードであれば、リードを選ぶ手間が激減します。
状態が変わらないので、1度良いプラスチックリードさえ見つかっていれば、そのリードを使い続けることが可能です。(記事前半でお伝えした通り、この「良い」プラスチックリードというのが非常に大切です。)
しかし、状態変化の激しい葦のリードではそうはいきません。状態変化に気を配りながら、リードを選んでいく必要があります。
状態の変化が少なく、なかなか寿命をむかえないプラスチックリードは、1枚あたりのコストパフォーマンスが良いという特徴もあります。
ぶつけてしまった、落としてしまったなどの物理的な衝撃がない限り、数ヶ月間から半年以上は余裕で使えるのがプラスチックリードです。
葦のリードではなかなかそうはいきません。
音を出しやすく、反応が良い
音を出しやすいのもプラスチックリードがもつメリットの1つです。
息が音に変換されるのが速い、というイメージに近いと思います。
特にpの演奏はとてもやりやすいです。
サックスを吹いていて「音が出ない」「音が出にくい」というのは相当なストレスですし、本番での緊張感にもつながります。
音が出やすい状態だと、「音を出す」という行為に神経を使わなくてよくなるので、その分だけ音楽表現に集中することができるようになります。
また、音が出やすい状態では、「音が出ないかもしれない」という余計な緊張感を本番で味わうこともなくなります。
このように音が出しやすい、反応が良いというのは大きなメリットを演奏者に授けてくれます。
プラスチックリードのデメリット
プラスチックリードを選ばず、葦のリードを使い続けている方もいるように、プラスチックリードにはいくつかデメリットがあります。
そんなデメリットと、それでも私がプラスチックリードを使い続ける理由について解説していきます。
音色が好きになれない
プラスチックリードではなく葦のリードを使う方の理由で1番多いのが、「プラスチックリードの音色が好きになれない」というものです。
音色の良し悪しは、それぞれの演奏者の好みによるところが大きいです。ステーキが好きな人もいれば、お寿司が好きな人もいる、その程度の感覚です。
著者はきちんと選んだ、良いプラスチックリードの音色は、葦のリードと変わらず好きです。
前述した通り、プラスチックリードには葦のリードと同じく、ハズレのリードがありますので、ハズレのリードを吹いて、音色が好きじゃないと考えているのであれば、それは勘違いかもしれません。
吹奏感が合わない・軽すぎる
プラスチックリードは、葦のリードと比べて、吹奏感が軽すぎて抵抗感がなく、吹いた感じがしない、という声も一定数聞きます。
これは先ほど解説したメリット、「音を出しやすい」というのと表裏一体となるものです。
吹奏感が軽いので、音を出しやすいというメリットを享受できる点があります。
著者個人としては、前述した音を出しやすいというメリットが、吹奏感が軽すぎるというデメリットを上回ると考えています。
また、プラスチックリードであっても、息をしっかり吹き込めば、抵抗感を作り、吹奏感を重くすることも可能です。
音量が出にくい
プラスチックリードは、葦のリードと比較して音量が出にくいです。
これは先ほど解説した、抵抗感を感じにくいという点から生まれてくる事象です。
抵抗感がないと、息を吹き込みにくいため、音量が出にくくなります。
著者としては、サックス自体、きちんと鳴らせば、プラスチックリードでもかなり大きな音を出すことができるので、音量で困ったことはありません。
プラスチックリードのおすすめ
著者自身、様々なプラスチックリードを試してきましたが、1番のおすすめは「レジェールリード」の「シグネチャーモデル」です。

プロのサックス奏者を含め、多くのプレイヤーがこのモデルを使用しています。
個人的には、葦のリードに近いプラスチックリードは他にもあるかもしれませんが、音が鳴る反応の速さでは、レジェールリードに勝るプラスチックリードはない、というのが感想です。
リードだけじゃなく、楽器の持ち替えも検討してみませんか?

演奏を良くするためには、リードももちろん重要ですが、使っている楽器によっても大きく変わります。
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