サックスの吹き方のコツを解説!初心者でも吹奏楽で綺麗な音を出すための5つのポイント

「吹奏楽でサックスを始めたのはいいけど、上手に音が出ない・・・」「なかなか綺麗な音が出せなくて悩んでいる」「基本的な吹き方から教えてほしい」そう思っている方も多いのではないでしょうか?

一見難しそうに見えるサックスですが、綺麗な音を出すためには、正しい姿勢とアンブシュアなど、ポイントを掴めば初心者でも確実に上達できます。

この記事では、吹奏楽部の初心者さんに向けて、サックスの基本的な吹き方から音色を改善するためのコツまで、具体的な練習方法と5つのポイントを詳しく説明していきます。

すぐに実践できる内容ばかりですので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

サックスの基本的な構え方と姿勢のポイント

初心者がまずつまずきやすいのが、サックスの構え方と姿勢です。

特に女性にとっては、思っていた以上に楽器が重く、気づいたら姿勢が崩れてしまうことも多々あります。

正しい姿勢は音色の向上だけでなく、長時間の練習を可能にし、演奏技術の向上にも役立ちます。

正しいサックスの持ち方とは?

サックスの持ち方でも重要なポイントは、楽器の重さを支えるストラップを調整することです。

ストラップの長さは、マウスピースが自然に口に入ってくる位置に調整すること。

特に右手の親指で楽器を持ち上げるような状態は避けましょう。

これは腱鞘炎の原因になるだけでなく、音色や音程にも悪影響となります。

ストラップの種類も各メーカーから様々なタイプが発売されていて、一般的なのは首にかけるネックストラップですが、首元に当たる部分にクッションがついていて、首元の負担を軽減してくれるものもあります。

また、より負担を軽減する肩にかけるタイプのショルダーストラップ、ハーネスストラップなども発売されているので、自分に合ったものを探すことも、正しい姿勢で演奏する手助けになります。

理想的な立ち姿勢と座り姿勢とは?

立ち姿勢の時には、“気をつけ”の姿勢を基本とし、適度に胸を張ります。

座り姿勢の場合は、椅子に浅く腰をかけ足は肩幅程度に開きます。

アルトサックスの場合、楽器を体の前で構えるか横で構えるかは、体格や好みによって選択します。

ただし、横で構える場合は、腰や身体をひねったりしないようにしましょう。

また、立ち姿勢座り姿勢どちらとも、サックス初心者がやってしまいがちなのが、肩に余計な力が入ること

肩の力みは呼吸の妨げになったり、指の動きも制限されるため、姿勢を正しながらも力を抜くことが大事です。

肩だけでなく首も自然な位置に保ち、顎を突き出したり、上を向いて首を伸ばしたりしないようにしましょう。

正しいアンブシュアと練習方法

マウスピースを加えた時の口の形のことを“アンブシュア”と言います。

アンブシュアは、サックスの音色や音程を決める最も重要な要素です。

正しいアンブシュアを身につけることで、安定した音程と美しい音色を手に入れましょう。

基本的なアンブシュアの作り方

まず下唇を適度に内側に巻き込み、歯が直接リードに触れないようにします。

上の歯はマウスピースに軽く乗せ、口角はやや横に引き、空気が漏れないよう適度に唇を締めます。

唇に力が入りすぎると、音が硬くなり柔軟な表現が難しくなるので、力が入りすぎないよう注意しましょう。

慣れるまではちょっと難しいアンブシュアですが、慣れると特に何も意識せずとも形が作れるようになります。

最初に音が出ないというかたのほとんどが、唇に力が入りすぎていたり、マウスピースの咥え方が浅すぎたりしています。

約1.5cmくらいを目安に咥えて、音を出す練習をしてみましょう。

舌の使い方とタンギング

タンギングとは、リードに軽く舌をつけ、音を区切る演奏技術のことを言います。

音を出す時にも使う技術ですので、しっかりと身につけるようにしましょう。

サックスはリード楽器なので、リードを息で震わせることにより音を出しています。

そのため、リードを舌で押さえると当然音は止まります。

この原理を利用して、舌先で軽くリードに触れることで音の区切りを表現します。

「トゥトゥ」と発音するようなイメージで、舌をリードに触れたり離したりします。

あくまでも口の中での動きなので、タンギングによってアンブシュアが崩れないようにします。

タンギングの練習では、まずゆっくりとしたテンポで一音一音丁寧に舌を使う練習をし、徐々にテンポを上げていき、様々な表現ができるように練習を重ねていきましょう。

効果的な呼吸法とブレスコントロール

サックスの演奏において、呼吸法とブレスコントロールは、音色の質を左右する重要な要素です。

特に吹奏楽では、長いフレーズを美しく演奏するために、効果的な呼吸法の習得が不可欠です。

腹式呼吸の練習と息のコントロール

腹式呼吸は、横隔膜を使って下腹部を膨らませながら呼吸する方法です。

簡単にいうと、いつもは息を吸うと胸が膨らむと思いますが、息を吸うとお腹が膨らむのが、腹式呼吸です。

まずは楽器を持たない状態で仰向けに寝て、お腹に手を起き呼吸に合わせてお腹が上下するのを確認する練習から始めましょう。

呼吸時は鼻から静かに吸い込み、肩が上がらないように注意します。

できるようになったら、立った姿勢でも下腹部に手を当てて腹式呼吸の練習をしましょう。

サックスの演奏では息をコントロールすることも大事です。

演奏中は“お腹を支える”イメージを持ちながら、吸い込んだ息を少しずつ一定の圧力で、サックスに吹き込んでいきます。

特に重要なのは、フレーズの最後まで息の圧力を維持することです。

初心者のうちは、終わりに向かって息がもたなくなり音程が下がってしまう傾向にあります。

これを防ぐために、正しい呼吸法を身につけて、息のコントロールをできるようになりましょう。

ロングトーンの練習の重要性

ロングトーンの練習は、安定した音色と正確な音程を身につけるための基礎練習のことを言います。

基本中の基本となる練習なので、毎日しっかりと行いましょう。

一つの音を8拍から16拍程度、できるだけ均一な音量で持続させる練習を行います。

この時、音の立ち上がりから終わりまで、音質が変化しないよう注意します。

特に音の終わりまで息をコントロールし、最後まで安定した音色を出せるようになったら、クレッシェンドやデクレッシェンドの練習をしましょう。

また、チューナーを使って、正しい音程が出ているか確認しながら練習することも有効です。

とても単純な音出しの練習ですが、面倒臭がらず毎日継続してロングトーンの練習をすることが、技術力アップの近道です。

綺麗な音を出すために重要なこととは?

「音は出るけど、綺麗な音じゃない・・・」「どうやったら綺麗な音を出せるの?」と思っている方も多いと思います。

実はテクニックや練習以上に大事なことが一つあります。

皆様は“綺麗な音”ってそもそも何だと思いますか?

具体的な“綺麗な音”は頭の中に浮かんでいますか?

音色で悩む人の多くは、テクニックばかりに気を取られ、その音色の“目標”が定まっていないことが多いです。

プロの音楽にたくさん触れよう!

綺麗な音色を出すには、まずプロの音楽にたくさん触れることが大事です。

吹奏楽部に入ると、吹奏楽の演奏をたくさん聴く機会はあると思いますが、その楽器・サックスのソロ曲は聴いたことがありますか?

同じサックスでも、ソプラノ・アルト・テナーなど音域の種類がたくさんあるように、演奏者によってもサックスの“音”というのは様々です。

プロのサックス奏者の演奏をたくさん聴いて、自分の好きな・目標にする音色を探しましょう。

目標となる音色が頭に入っているだけで、不思議と自分の演奏の音色も変わってきます。

それは音色だけでなく、音程にも言えることです。

「この音を出そう!」そのイメージが直接音色にも現れてくれます。

基本的なロングトーンの練習や、曲の練習・テクニックなども重要ですが、目標となる音を明確にするため、たくさんのプロの演奏に触れるようにしましょう。

周りの音を聴こう!

吹奏楽は一人で演奏するものではなく、大勢で演奏するものです。

独りよがりに演奏すると、いくらいい音色を出していても、吹奏楽においては、何か異質なものに変わってしまいます。

一人での練習も大事ですが、パート練習や全体練習で、周りとの調和を図ることも大事な練習です。

周りの音をしっかりと聴きながら演奏することで、和音がより美しくなり、結果として全体が美しい演奏につながります。

楽器やアクセサリーの重要性

サックスの演奏において、楽器本体だけでなく、各部品・アクセサリーの選択が音色や演奏のバリエーションに大きく影響します。

吹奏楽部に入部すると大抵の場合、学校の楽器を使うと思いますが、楽器以外でも重要なパーツがあります。

リードの種類と選び方

リードは演奏者の息づかいを音に変換する重要な部品です。

リードにはそれぞれ硬さがあり、硬さによって、音色が変わります。

一般的には木製のリードが多いですが、割れたまま使い続けると正しい音程やいい音色は出せません。

初心者には硬さ2〜2.5番の比較的柔らかいリードが音を出しやすくおすすめですが、自身の肺活量や技術によって変更していきましょう。

硬いリードの方が音に厚みが出ますが、肺活量のない初心者にとっては、音が出しにくく難易度が上がってしまいます。

また、木製のリードだけでなく、プラスチック製のリードもあり、割れる心配がほとんどないため耐久性に優れ、安定した音色を保ちやすいという特徴もあります。

しかし、音色や表現のバリエーションは木製リードの方が豊富ですので、用途や自身のレベルに合わせて選ぶようにしてください。

リガチャーの重要性

意外と見落としがちな部品の一つがリガチャーです。

リガチャーはリードをマウスピースに固定する金具で、あまり重要ではないように思われがちですが、とても重要な役割を果たしている部品です。

リガチャーを変えるだけで、音色や音の出しやすさがガラっと変わってしまうほど、リガチャーも大事な部品なんです。

どんなリガチャーがいいか、楽器屋さんで相談したり、試しに演奏させてもらったりすると、その違いがわかると思います。

楽器本体の選び方

出張演奏

サックス本体の値段は、手を出しやすい安価なものから高価なものまで、メーカー・材質・製法など様々な種類があります。

吹奏楽を始めると、「自分の楽器が欲しいなぁ」なんて思うこともあるかもしれませんね。

種類によって吹き心地や音色は、驚くほど変わります。

新品もいいのですが、しっかりとメンテナンスされた中古品も、今まで吹き込まれてきた分いい音が出ることもありますし、元々高価なものでも少し安く手に入るメリットがあります。

演奏に慣れてきたら、自分の理想とするサックスを探すのも、楽しみの一つになりますね。

最後に

人の声に最も近いと言われている楽器・サックスは見た目のカッコ良さなどから、憧れて始める人も多いと思います。

魅力的な演奏をするには日々の正しい練習がとても大事になります。

プロに教わってみたい!いい楽器やアクセサリーで更に上手になりたい!という方はぜひ、服部管楽器に相談してみてくださいね♪

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