サックスのおすすめエチュード・教則本、初心者向けを中心に

「サックスを上達するのにどのエチュードや教則本を使えばよいのかわからない」「自分のレベルにあったエチュードや教則本が知りたい」そんな悩みはありませんか?

実はサックスの教本は数多く出版されていますが、ロングセラーと呼ばれている教本はそう多くはありません。

この記事では、サックス歴20年以上、サックス講師もしている著者が、実際に練習やレッスンで使用しているエチュード・教則本についての生のレビューをしていきます。

この記事を読めば、今あなたが使うべきエチュード・教則本を知ることができます。

ぜひ最後までお読みください。

サックス吹きにおすすめできるエチュード6選

私自身が練習してきた、もしくはレッスンで取り上げているエチュードについて紹介していきます。

サクソフォーン教本(大室勇一)

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サックスを始めたばかりの初心者がまず手にすべき1冊、入門書とも言えるのがこの「サクソフォーン教本」です。

練習すべき楽譜だけではなく、演奏時の注意まで丁寧に解説されています。

書かれている一言一言のアドバイスが、上級者になってからも大切にしたい、深いアドバイスが詰め込まれています。

音楽用語の解説も掲載されているので、サックスから音楽を始める人にとっては嬉しいポイント。

サックスの吹き方はもちろんですが、楽譜の読み方も同時に学ぶことができます。

サックスの初心者が学んでおいた方が良い内容は、こちらの記事でもまとめています。もし良ければ参考にしてみてくださいね。

>【サックス初心者完全ガイド】必要なものやおすすめの楽譜など徹底解説

ただし、既に吹奏楽部などで数ヶ月~1年程度活動されている方にとっては、この教本の内容は物足りないかもしれません。

その場合は、次から解説する教本を進めていってください。

Perfect Scale for Saxophone vol.1 Basic(松下洋)

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サックスを本格的に学びたいのであれば、サックス用に書かれたスケール(音階)の本は1冊は持っておきたいところです。

吹奏楽用の教本であっても、確かに音階の練習はできますが、使用する音域が限られてしまいます。

一方で、サックス用のスケール教本であれば、全音域を使って音階を練習することができるように構成されていますので、必ずサックス用のスケール教本を使うようにしましょう。

サックス用のスケール教本は数多く出版されていますが、著者の一押しはこの「Perfect Scale for Saxophone vol.1 Basic」です。

このエチュードの素晴らしいところは、スケールを演奏する際に使うべき指使いが明記されている点にあります。

このメリットを持つスケール教本は、他にはありません。

サックスには数多くの替え指がありますが、スケールを演奏する際に、指の選択を誤って覚えてしまうと、その癖を取り除くことはなかなかできません。

このエチュードが出る前は、レッスンで正しい指使いを学ぶのが通例でしたが、このエチュードを使うことで独学で指使いを学ぶことができるようになりました。

スケールの指使いを学べれば、曲での指の選択においても迷うことが圧倒的に少なくなります。

このエチュードの難易度は高めに感じるかもしれません。

しかし、このエチュードはサックスを吹き続ける限り、一生使い続けることができるエチュードです。(著者も今でも練習し続けています。)

ぜひ長い期間をかけて、練習に取り組んでみてください。

50の易しく斬新的な練習曲(ラクール)

クラシック・吹奏楽を学んでいる人は特にやってほしいエチュードがこの「50の易しく斬新的な練習曲(ラクール)」です。

著者も含め、本格的にサックスを勉強している方で、このエチュードに取り組まなかった、という方は聞いたことがありません。

シンプルな楽曲を、いかに美しく吹くかに特化したエチュードとなっています。

表紙・調性・アーティキュレーションなど、様々な特徴を持つ曲をバランスよく含んでいます。

特に最初の方は譜面的には簡単な楽曲が並びますが、音が並んだからと言って、安易に先に進んではいけません。

本当にこれ以上、美しく演奏することはできないのかを常に葛藤して学んでいくべきです。

音の出だしに問題はないか、音の鳴り方にムラがないか、きちんとレガートで演奏できているか、など考えるべきポイントは無数にあります。

ある意味、独学で学ぶのは非常に難しいエチュードと言うこともできます。

専門家や上級者の方から学ぶことで、よりこのエチュードは効果的に使うことができるでしょう。

ぜひチャレンジしてみてください。

サクソフォンのための25の日課練習(クローゼ)

初心者向けのテクニック練習用のエチュードが、この「サクソフォンのための25の日課練習(クローゼ)」です。

難しい指回しはあまりありませんが、とにかく音数が多いので、特に吹奏楽だけでサックスを学んできた方は、驚くかもしれません。(著者も最初はあまりの音数の多さに驚きました。)

ちなみにこの「サクソフォンのための25の日課練習(クローゼ)」は、多くの出版社から発売されていますが、ここで紹介したルデュック社から発売されたものを使用するのがおすすめです。

ルデュック社から発売されているエチュードは、ブレスの位置が指示されている、マルセル=ミュール氏によって、より効果的に学べるよう、音やアーティキュレーションなどが改訂されているなどメリットが多いのが理由です。

練習方法としては、ブレスマークの間で、fでしっかり全ての音が鳴るように演奏していきます。

調性のある音楽で書かれていますので、先に紹介した「Perfect Scale for Saxophone vol.1 Basic」で#・♭3つ程度の音階まで覚えてから取り組んだ方が、スムーズに演奏できるようになると思います。

また、音数の多さから、間違えないように演奏するための集中力も磨くことができるのがこのエチュードの特徴です。

なお、クローゼ氏は数多くのサックス用エチュードを出版しています。

ここで紹介しているのは「25の日課練習曲」ですので、他のエチュードと間違えて購入しないよう注意してください。

サクソフォンのための48の練習曲(フェルリング)

音楽大学の入試や定期試験で使われる、上級者向けのエチュードがこの「サクソフォンのための48の練習曲(フェルリング)」です。

一般的なサックスのエチュードの中では、最上位に難しいエチュードと言っても過言ではないでしょう。

音楽大学の試験が迫っている方などは仕方ないかもしれませんが、基本的には前に紹介した「50の易しく斬新的な練習曲(ラクール)」「サクソフォンのための25の日課練習(クローゼ)」が全て終わってから取りかかるべきエチュードです。

このエチュードの構成は、奇数番号にゆったりとしたメロディが、偶数番号に速いテクニカルな曲が1曲ずつあてられ、徐々に調号が増えていきます。

そのため、演奏する曲で必要な調だけを抜粋して練習することも可能です。

ちなみにこのエチュードはもともとオーボエのために書かれたエチュードです。難易度は高いですが、サックスの荒々しい部分があまり出すぎないように演奏する必要があります。

とにかく完成度が高く、内容も濃い音楽的なエチュードですので、上達したらぜひチャレンジしてほしいエチュードとなっています。

サクソフォン奏者のための高音奏法(ルソー)

「サックスのフラジオに挑戦してみたい」、そんな方にはこの「サクソフォン奏者のための高音奏法(ルソー)」がぴったりのエチュードとなるでしょう。

オーバートーン練習と呼ばれる倍音を出すための練習があります。オーバートーン練習はフラジオの前段階の練習とされており、アンブシュアをはじめとする奏法の柔軟性を養うことができます。

この教本では、このオーバートーン練習から、スケールを使ったフラジオ練習など、フラジオの基礎から丁寧に書かれているのが特徴です。

このエチュードの内容を順番にさらっていけば、必ずフラジオに強くなっていけるでしょう。

また、オーバートーン練習は通常音域をより美しく響かせる練習にもなるため、フラジオ以外にも恩恵がある良いエチュードです。

さらにソプラノ・アルト・テナー・バリトンとそれぞれの楽器のフラジオ運指が、複数個掲載されていますので、自分の楽器に合うフラジオ運指を探しやすい構成となっています。

フラジオを使う機会のある方であれば、持っておいて損のない1冊と言えると思います。

練習の成果をよりグレードの高い楽器で披露してみませんか?

サックスのエチュードとして有名なものを6つ紹介してきました。

これらを使って練習していけば、あなたの実力は確実に向上します。

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