「フルートメーカーはたくさんあるけど、どのメーカーのフルートが自分に合うのか分からない」「プロの演奏者や音大生がどのメーカーを使って演奏しているのか気になる」このような悩みはありませんか?
実はフルートメーカーにより、音色など特徴がかなり異なるため、安易に価格だけで選んでしまうと後悔してしまい、結局さらに別の楽器に買い替えるなど、沼にはまってしまうケースも多いです。
そこでこの記事では、吹奏楽CDのレコーディング30枚以上に携わった著者が、フルートメーカーの特徴について比較し、違いについて詳しく解説していきます。
この記事を読めば、各フルートメーカーの特徴を理解し、自分に合ったメーカーのフルートを選ぶことができます。
ぜひ最後までお読みください。
フルートの主要メーカー6社を比較
この記事では、以下の主要6社のフルートメーカーについて紹介していきます。
- ヤマハ
- ムラマツ
- ミヤザワ
- パール
- サンキョウ
- アルタス
この6社には共通点があります。
それはどのメーカーも日本のメーカーである、という点です。
どうしてもクラシックの本場は海外、特にヨーロッパであるという固定観念があり、当然フルートメーカーも海外のメーカーに憧れる方も多いかもしれません。
しかし、日本国内のフルートメーカーは非常に優秀で人気があり、世界でも高い評価を受けています。
そのため、特に日本のプロフルート奏者は、多くの方々が日本のメーカーのフルートを愛用しています。
海外のメーカーのフルートを購入しようとすると、関税の影響などで、機能の割にどうしても価格が割高になってしまうため、特に海外メーカーに強いこだわりがある方以外は、国内メーカーから選んでおくべきと言っても過言ではないでしょう。
ヤマハ(YAMAHA)
1897年に創立した日本を代表する楽器メーカーですが、フルートに参入したのは1970年と、意外にも他メーカーと比較して遅れています。
しかし、大企業ならではの特徴として、初心者向けのエントリーモデルから上級者が使うプロフェッショナルモデルやハンドメイドモデルまで、幅広いラインナップと商品数を誇っています。
特にエントリーモデルは癖がなく、フルートを始めたばかりの初心者でも取り扱いやすい万人向けの楽器として好評です。
もちろん上位機種は繊細さも加わり、多数の一流フルート奏者が日夜工場に出向き、より良いフルートを目指した改良が続けられています。
音色感は明るく素直で軽快な、オーソドックスな傾向を感じます。
楽器の個性をあえて抑えている分、存分に奏者の個性や自分らしさを前面に出せる点が好まれるポイントでしょう。
またヤマハは全国展開をしているため、メンテナンスに困ることが少ない、というのもメリットの1つです。
ヤマハフルートを使用している主なプロには、マチュー・デュフォー氏、工藤重典さんや前田綾子さんがいらっしゃいます。
ムラマツ(Muramatsu Flute)
1923年、日本でフルートを初めて作った老舗のフルート専門メーカーとなります。
「ひたすらハンドメイド」をモットーに掲げており、入門モデルも含めた全てのモデルにおいてハンドメイド制作にこだわり、ていねいな作りで1本1本仕上げている点が特徴です。
「ムラマツトーン」と呼ばれる、深みや落ち着き、芯のある音が日本にとどまらず、世界中で愛されています。
そのため日本一・世界一と評価する方も多く、慢性的に品不足が続くほどの人気を誇り、時期によっては入手困難ということも。
楽器の個性も強く、奏法を会得しやすい反面、楽器の個性に負けない奏者独自の音を引き出すには、かなりの力量が必要とも言われています。
自社開発パーツを使用していることから、ヤマハとは異なり、ムラマツの部品を取り扱う楽器店・リペアマンに調整をお願いする可能性がでてくるのがデメリットと感じる方もいるかもしれません。(ムラマツの特約店は全国にあるのでご安心ください。)
ムラマツフルートを使用している主なプロには、ジャン=ピエール・ランパル氏、ジュリアス・ベーカー氏、小山裕幾さんなどがいらっしゃいます。
ミヤザワ(MIYAZAWA FLUTE)
1969年、ムラマツフルートから独立し、誕生したフルート専門のメーカーです。
非常に大きな音量が出せることから、海外(特にアメリカ)での評価が高かったり、国内でもジャズプレーヤーに好んで使われたりしています。
キーの構造や設計などをミヤザワ独自のシステムで行っていることから、運指の滑らかさや操作性の良さには定評があります。
操作性に悩むフルート奏者は、1度ミヤザワフルートを試してみると良いかもしれません。
また、フルートの演奏に大きな影響を与える頭部管のバリエーションが多いのも嬉しいポイント。
銀製の頭部管は他のメーカーと同じような価格帯ではありますが、ミヤザワフルートの場合、リッププレートや接続部だけをゴールドやプラチナにカスタムして、様々な組み合わせから選ぶことができることから、リーズナブルに自分に合う音を探すことができます。
音色の傾向は明るめではっきりとした輪郭が特徴です。
ミヤザワフルートを使用している主なプロには、クリスチャン・プルヴィエ氏、寺久保エレナさんなどがいらっしゃいます。
パール(Pearl Flute)
1946年創業の楽器メーカー、フルートは1968年より制作を始めました。
フルートはもちろんですが、打楽器の世界でも非常に有名なメーカーの1つです。
軽やかな吹奏感で、楽に音が出せる点に特徴があります。
著者自身も、軽い吹奏感や音の出しやすさは、楽器選びにおいて非常に重要視しているポイントです。
その理由は、本番などプレッシャーがかかる局面では特にですが、「音が出せるかどうか」というストレスを限りなくゼロにしたいと考えているからです。
音色は柔らかく優しい、クリアで雑味がなく、「女性的」とも称されています。
またパールのフルートが人気である理由として、独自技術である「一本芯金」「ピンレス・メカニズム」という2つのシステムが搭載されていて、故障しにくいという点も挙げられます。
「一本芯金」は上のC#(左手人差し指)からメイン・ポストに至るまで、一本の芯金を通すことで、ポスト内での芯金の回転を防ぎ、摩擦を大幅に軽減しています。
「ピンレス・メカニズム」とは、ピンを使用しないフルートの制作方法で、芯金のゆがみを防ぐことに成功しています。
パールのフルートを使用している主なプロには、神田寛明さんなどがいらっしゃいます。
サンキョウ(SANKYO FLUTES)
ミヤザワフルート同様、1968年にムラマツフルートから独立し、誕生したフルート専門のメーカーです。
サンキョウフルートの特徴は何といっても華やかでブリリアントな音色。
「高音域の伸びやかな音色は他のフルートの追随を許さない」とも評価され、ソリスト向き・コンクール向きと高い評価を受けています。
またサンキョウフルートは、パーツの金型作りからメッキ工程までを社内で一貫して作業するうえに、ほとんどの工程をハンドメイドで行っているなど、こだわりの強さは業界随一と言えるでしょう。
プロフェッショナルモデルはもちろんのこと、エントリーモデルにおいてまでこの姿勢は一貫して貫かれています。
世界初の24Kフルートを作るなど、常に新しいことに挑む姿勢も一目置かれているブランド。
サンキョウフルートを使用している主なプロには、ワルター・アウアー氏、ハーマン・ヴァン・コゲレンベルグ氏、斎藤和志さんなど、各国著名オーケストラの首席奏者の方々がいらっしゃいます。
アルタス(Altus Flute)
ムラマツフルート→ミヤザワフルートを経て、1981年に創業されたフルートの専門メーカーです。
国内の有名メーカーの中では、最も最近フルートの制作を始めた会社となります。
アルタスフルートの特徴としてまず挙げられるのが、銀の種類の多さで、モデルによって5種類もの銀を使い分けています。
- ニッケルシルバー(洋白)
- スターリングシルバー(銀含有量92.5%)
- アルタスシルバー(銀含有量94.6%)
- ブリタニアシルバー(銀含有量95.8%)
- メタライズドシルバー(銀含有量99.7%)
また「アルタススケール」という独自の音程設計により、倍音が豊かに乗った正確な演奏を実現することができました。(「スケール」とは、トーンホールの穴が開いている位置のことを指します。)
他のフルートメーカーの多くは「クーパースケール」というかなり完成されたスケール設計を採用しています。
自社でスケールを開発するには莫大な費用と期間、そして手間がかかるのを知りながらも、より良いフルートを作りたいという想いから独自のスケールを開発しており、非常にこだわりを感じる一面ではないでしょうか。
音色の特徴としては、明るく艶があり、温かみを感じると言われます。
素材によってはキラキラと華やかな印象を持つモデルもあります。
アルタスフルートを使用している主なプロには、ウィリアム・ベネット氏、デニス・ブリアコフ氏などがいらっしゃいます。
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