「ジャズに関心があるけど、どのマウスピースを使えばよいのかわからない…」「クラシックや吹奏楽から持ち替えやすいマウスピースは何かないかな?」このようなお悩みはありませんか?
実はマウスピースは、楽器本体よりも音に与える影響が強いです。特にジャズ系のマウスピースはクラシック系のマウスピースよりも音に個性のあるマウスピースが多いのもポイント。
この記事ではサックス歴20年以上の著者が、初心者でも扱いやすいものを中心に、ジャズ系の定番マウスピースについて解説していきます。
この記事を読むことで、ジャズ系の定番マウスピースの特徴を知ることができます。
さらにこの記事の最後では、「マウスピースは高価で手が出ない」という方に向けて、今のマウスピースを売却し、新しいマウスピースを手に入れるという手段もご紹介!
ぜひ最後までお読みください。
マウスピースの素材について
サックスのマウスピースの種類には、大きく分けてエボナイト(硬質ゴム)とメタル(金属製)があります。
クラシックや吹奏楽はエボナイト一択でしたが、ジャズ系の場合はエボナイト・メタルどちらもありです。
クラシック・吹奏楽から持ち替える場合は、エボナイトのジャズ系マウスピースを選んでおく方が、差が少なく持ち替えに抵抗がないと思います。
エボナイトは温かみがあり、柔らかく艶のある音が、一方でメタルはパワフルで硬めの音がそれぞれ出る傾向があります。
ジャズ系の定番マウスピース(エボナイト)
メイヤー(MEYER)
プロアマ問わずジャズプレイヤーに圧倒的な人気を誇る老舗のブランドで、ジャズの基礎の基礎と言われるマウスピース。
マウスピースに癖がなく、自分のピュアな音色で演奏することができます。
特にアルトのジャズ系の奏者は多くの方が1本は持っているマウスピースですので、最初の1本におすすめです。開きは5MMが標準となります。
ゴッツ セピアトーンⅥ(Gottsu Sepia Tone VI)
このモデルはGottsuのスタンダードなモデルで日本で一番人気のあるモデルで、形状はメイヤーとほぼ一緒ですが、メイヤーより少し柔らかめの落ち着いた音色がするのが特徴です。
スムーズにたっぷり息が入り、レスポンスも良く、吹奏楽のマウスピースから持ち替える方でも非常に使いやすいモデルとなっています。
ジャズ初心者でエボナイトのマウスピースを使う場合は、メイヤーかゴッツから選ぶと間違えは少ないと思います。
セルマー ソロイスト
豊かで温かい音のするマウスピース。クラシックからジャズまでジャンルを問わず使用できます。
1950年代~1960年代に発売されたヴィンテージのソロイストモデルを伝承し、現在の技術で復刻したモデルとなります。
ヴィンテージのマウスピースは、ジャズの巨匠ケニー・ギャレット氏が使用していたことから、大きな人気がありました。
ヴィンテージだけでなく、復刻版も近年では人気が出てきています。
セルマーのS80・S90を使って演奏されてきて、これからジャズを始めたいという方には、扱いやすいモデルの1つだと言えます。
バンドレン(Vandoren)V16
50年代60年代のジャズサウンドをベースに現代向けに設計されたシリーズ。
メイヤーの設計に近いデザインで、バンドレンのモデルの中ではジャズ向きのダークサウンドが楽しめます。
反応が良く、輪郭も出やすいマウスピースとなっています。
吹奏楽奏者に親しみのある、バンドレンのリードやリガチャーと相性が良いのも選びやすいポイント。
ウッドストーン(WoodStone)
完全ハンドメイドの高級マウスピース。非常に反応が良く、艶があり太い音が出るマウスピースです。
数多くのプレイヤーの意見を参考に、密度の濃い音と独特の吹奏感を持つマウスピースに仕上がっています。
ウッドストーンの中でもスタジオデラックス(STUDIO DELUXE)というモデルは、ハイバッフル(息が通る空間の容積が狭い)という形状になっており、初心者がいきなり使うには難しいかもしれません。
ハンドメイドであるため品質的に安心できますが、高価なのが悩ましいところです。
ジャズ系の定番マウスピース(メタル)
ヤナギサワ(Yanagisawa)
メタルマウスピースの定番の1本。
エボナイトのマウスピースの吹き方からあまり変えなくても良い、という点から、メタルマウスピースの最初の1本目としておすすめとなっています。
音が出しやすい反面、メタルらしさが感じられない(エボナイト寄り)の音色になるのは、好みが分かれるところです。
とはいえ、プロからも選ばれている1本ですので、安心して使用することができます。
オットーリンク スーパートーンマスター(OttoLink Super Tone Master)
太く温かみのある音色が特徴のマウスピース、さらに材質が金メッキということでパワーは十分にあります。
特にテナーサックスのメタルマウスピースとしては定番中の定番モデルとして親しまれています。
ある程度の息の量は必要ですが、初心者の方でもおすすめで扱いやすいマウスピースです。
オットーリンクのビンテージモデルはジョン・コルトレーン氏やスタン・ゲッツ氏など数多くのジャズ奏者が愛用しています。
ボビーデュコフ(Bobby Dukoff)
張りのある音色の中に丸みがあるのが特徴。
フュージョンの代名詞ともいえるマウスピース、デビット・サンボーン氏も愛用しているモデルです。
フュージョンだけではなく、ロック、ソウル、ファンク、ジャズなど幅広いジャンルで活躍できます。
有名なマウスピースではありますが、ハイバッフル(息が通る空間の容積が狭い)となっており、初心者には操作が難しいかもしれません。
マウスピースって売れるのをご存じですか?

特に初心者におすすめできるジャズ系のマウスピースについて紹介してきました。気になる1本はあったでしょうか。
「気になるマウスピースはあったけど、これらのマウスピースは高価なもので手が出ない…」と悩んでいる方はいませんか?
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