「吹奏楽でクラリネットが目立つ曲を知りたい」「次の演奏会ではクラリネットでソロを演奏したいがどんな曲があるか分からない」このような悩みはありませんか?
吹奏楽ではメロディを吹く機会が多く、活躍の場が多いクラリネットですが、実はサックスやフルートと比べるとソロがまわってくる機会は多くないかもしれません。
そこでこの記事では、吹奏楽CDのレコーディング30枚以上に携わった著者が、クラリネットにソロがある吹奏楽の楽曲を紹介していきます。
この記事を読めば、クラリネット奏者が活躍できる吹奏楽曲を見つけることができ、あなたの楽団の選曲にもきっと役立つはずです。
ぜひ最後までお読みください。
クラリネットにソロがある吹奏楽曲~クラシック編
クラシックでクラリネットのソロがある吹奏楽曲を紹介していきます。
腕に自信のあるクラリネット奏者がいる場合、吹奏楽コンクールの選曲にも使っても良いかもしれません。
マードックからの最後の手紙(樽屋 雅徳)
吹奏楽で大人気の作曲家、樽屋 雅徳さんによって書かれた楽曲の中でも特に人気の高い1曲です。
樽屋さんの作品は、吹奏楽コンクール全国大会でも多く演奏されており、テクニックと表現力、どちらも必要とされることが多くあります。
この「マードックからの最後の手紙」は、タイタニック号に乗船していた1等航海士であり、船が沈む最後の瞬間まで勇敢に乗客の救出にあたった乗組員の一人であるマードック氏が、事故直前に家族に宛てて書いた最後の手紙の内容をモチーフにした楽曲です。
曲はその手紙に綴られていたであろう風景や彼の思いをアイリッシュ調のメロディーで描いていきます。
なお、「マードックからの最後の手紙」には「小編成版」も出版されており、部員が少ない吹奏楽部でも演奏できるように配慮されています。
ラッキードラゴン ~第五福竜丸の記憶(福島 弘和)
こちらも吹奏楽で人気の作曲家、福島 弘和さんによって書かれた楽曲です。
吹奏楽コンクール全国大会でも演奏機会の多い楽曲で、多くの団体によって演奏されています。
この「ラッキードラゴン ~第五福竜丸の記憶」は、アメリカによるマーシャル諸島沖のビキニ環礁で水爆実験を行った際に、たまたま、マグロ漁でそこに居合わせ、被爆してしまった第五福竜丸を題材に描いた「ここが家だ」と言う絵本に出会ったのがきっかけで作曲された楽曲です。
序盤に登場する美しいクラリネットソロは、跳躍に注意して演奏したい箇所となっています。
吹奏楽のための第1組曲(グスターヴ・ホルスト)
イギリスの作曲家であるグスターヴ・ホルスト氏が書いた吹奏楽のための古典的な名曲。
この「吹奏楽のための第1組曲」では、ソロB♭クラリネットパートが置かれ、随所で重要な動きを行います。
第2楽章にあるクラリネットソロは、シンプルなメロディではありますが非常に美しく、クラリネット奏者の音色の美しさや基礎力の高さが要求されます。
なおこの「吹奏楽のための第1組曲」は、日本を代表する吹奏楽作曲者である井澗昌樹さんによって、小編成の吹奏楽版に書き直され、演奏時間も7分程度にまとめ、コンクールでも演奏できるようになりました。
交響曲第3番(ジェイムズ・バーンズ)
アメリカの作曲家、ジェイムズ・バーンズ氏によって書かれた、非常に人気が高く、完成度の高い楽曲です。
コンサートのメインを飾るにふさわしい曲と言えるでしょう。
バーンズ氏は生まれたばかりの娘ナタリーを亡くした直後の時期に本格的に作曲に取り掛かっており、自身の感情を最も吐露した作品となっています。
第1~第3楽章までは生後半年で亡くなった娘を想う悲劇的な楽章となっていますが、第4楽章では新たに生まれた息子に向けて書かれた喜びの楽章を表現しており、曲全体を通して壮大なテーマで描かれている大曲です。
第2楽章のスケルツォでは、バスクラリネットの技巧的なソロが登場します。
クラリネットにソロがある吹奏楽曲~ジャズ・ポップス編
次にジャズ・ポップスでクラリネットソロが登場する吹奏楽曲を紹介します。
文化祭などのステージで盛り上がること間違いなしです!
シング・シング・シング(ルイ・プリマ/岩井 直溥編曲)
クラリネットのソロと言ったら「シング・シング・シング」というほど有名な楽曲。
ベニー・グッドマン楽団が、1938年に音楽の殿堂の一つ、カーネギー・ホールで演奏して以来、同楽団の代表曲として知られるるようになりました。
岩井 直溥さんの吹奏楽アレンジでは、前半と後半に2つの大きなクラリネットソロがあります。
特に後半のクラリネットソロの最後には最高音の「シ」の音の伸ばしが登場し、演奏できるとすごく盛り上がる箇所でもあります。
かなり難易度の高いクラリネットソロであることは間違いないですが、腕に自信のあるクラリネット奏者にはぜひチャレンジしてほしい1曲です。
ディスコ・キッド(東海林修)
1977年、東海林修さんによって書かれた、なんと吹奏楽コンクールの課題曲である1曲です。
1970年代には「高度な技術への指標」など、ポップス課題曲が一世を風靡した時代となっています。
課題曲にも関わらず、アドリブソロで書かれており、奏者によってはアドリブで演奏しているので色々な演奏を聴いてみてください。
クラリネットソロにはグリッサンド奏法が求められており、難易度の高いソロとなっています。
ムーンライト・セレナーデ(グレン・ミラー/金山 徹編曲)
アメリカのジャズミュージシャン、グレン・ミラー氏によって作曲されたジャズのスタンダードナンバー。
原曲はクラリネットをフューチャーしたビッグバンドのスローバラードであるが、吹奏楽でも多く演奏されています。
ジャズクラリネット特有のビブラートをかけて演奏すると、より原曲に近い雰囲気を楽しむことができます。
クラリネットのビブラートに関しては、こちらの記事で詳しく解説していますので、演奏される方は参考にしてみてください。
>クラリネットとビブラート~かけ方と普段はかけない理由を徹底解説
サウス・ランパート・ストリート・パレード(レイ・ボーデュク/岩井 直溥編曲)
アメリカ、ニューオリンズに実際にある通り「サウス・ランパート」にちなんで、レイ・ボーデュク氏が1936年に作曲した、デキシーランドジャズのスタンダードナンバー。
吹奏楽のポップスではおなじみの「New Sounds in BRASS」シリーズの楽曲で親しまれています。
アレンジはこちらもおなじみの岩井 直溥さん。
コンサートの冒頭にもおすすめの楽曲です。
より上位ランクの楽器を使って、吹奏楽のソロにチャレンジしてみませんか?

ソロは一世一代の大きな舞台です。
今の楽器を下取りに出して、楽器のグレードを上げて、よりレベルの高い演奏を目指してみませんか?
新品の楽器は手が出ない、という方であっても、「服部管楽器」であれば中古楽器も多数取り揃えています!
クラリネットを専門にしているスタッフが、あなたの楽器選びを1から丁寧にサポートします。
下のボタンから、ぜひお気軽にお問合せくださいね♪

