サックスなどの管楽器は、音程の安定が非常に重要です。
音程のわずかなズレが演奏全体の響きに大きな影響を与えるため、チューニングの正確さが求められます。

「サックスの音程、なかなか合わないな…」



「チューナーの使い方、よくわからないな…」
サックスを始めたばかりの方や、なかなか音程が合わないなと悩んでいる方は、こんなふうに思っているのではないでしょうか?
この記事では、中学生、初心者の方でも理解できるように、サックスのチューニング方法やそのコツについて、詳しく解説していきます。
なぜサックスのチューニングは重要?


【初心者必見】サックスのチューニングガイド
なぜサックスを吹くときにチューニングは必要なのか見ていきたいと思います!
チューニングは、演奏する前に必ず行う重要な作業です。
音程の合った響きは澄んだサウンドがし、心地の良い演奏になります。
逆に、音程がズレてしまうと、周囲の楽器と調和せず、不快なサウンドになってしまいます。
特に初心者のうちは、しっかりとチューニング方法を学び、常に正しい音程を維持する習慣をつけることが大切です。
チューニングの具体的な手順
サックスのチューニングの目的は、より正確な音程で演奏することです。
サックスは、他の楽器と合わせて演奏する場合が多いので、音程が合っていないと
音楽全体が調和しなくなってしまいます。
サックスのチューニングは、マウスピースを楽器に差し込むことによって行います。
マウスピースを深く差し込む: 音程が高くなります。
マウスピースを浅く差し込む: 音程が低くなります。
これは、管の長さを変えることで音程が変わる仕組みによるものです。
①サックスのチューニングを行うには、A442Hzを基準音として設定します。
これは、楽器のチューニングにおいて一般的な基準となる音です。
多くの電子チューナーやスマートフォンアプリには、この基準音が設定されているので、これを使ってまず正しい音程を確認します。
②電子チューナーの表示に従い、サックスのAの音が基準音に合っているかどうかを確認します。
サックスのチューニングで最も重要な部分はマウスピースの位置調整です。
音程の調整はマウスピースを管にどれだけ差し込むかによって行います。
もし音程が基準音よりも高い場合は、マウスピースを抜くことで音程を下げることができます。
逆に、音程が低い場合は、マウスピースをより深く差し込むことで音程を高くすることができます。
マウスピースの調整は繊細で、わずかな動きが音程に大きな影響を与えます。
特に、マウスピースを数ミリ動かすだけでも音程が変わることがあるため、慎重に行いましょう。
サックスはアンブシュア(口の形)が音程に大きな影響を与えます。
口の中が狭いと音程は低く、広いと音程は高くなります。
またマウスピースが噛みがちになると、音程は高くなってしまうので注意が必要です。
正しいアンブシュアは、サックスの音色や音程の安定に直接関わるため、初心者は特に気をつけて練習をするようにしましょう!
正しいアンブシュアの作り方は、こちらの記事で解説していますので、ぜひ読んでみてください。
基準音であるAを442Hzに合わせた後、他の音も確認してみましょう。
低音域は音程が低くなりがちで、高音域は音程が高くなりがちになりますが、まずは±15セントくらいを目標に練習してみてください。
この際、音程がズレている場合は、息の使い方やアンブシュアの調整を行いましょう。
息の向きを下向きにすれば音程が下がり、上向きにすると音程が上がりやすいです。
練習を重ねることで、どの音域でも安定した音程を維持できるようになります。
チューニング時の注意点
サックスは金属製の管楽器であるため、温度の変化に大きく影響されます。
例えば、楽器が冷えているときは音程が低くなり、逆に温まっていると音程が高くなります。
そのため、チューニングを行う際には、まず息を入れて楽器全体を温めておくことが必要です。
特に、冬のような寒い季節では、楽器が冷えた状態で演奏すると音程が不安定になるため、十分に音出しを行なった上で、チューニングするようにします。



演奏が進むにつれて楽器が温まり、音程が変わることがあるため、特に注意が必要です。
アンサンブルでのチューニングの重要性
アンサンブルでは、他の楽器とのハーモニーを考慮したチューニングが求められます。
アンサンブルの中で一人だけ音程がズレていると、全体のサウンドが崩れてしまうため、常に他の楽器と自分の音を比較しながら、耳で音程を調整することが大切です。
アンサンブルや吹奏楽で演奏する際は、他の楽器の音程とのバランスを考慮しながらチューニングを行います。
チューナーで基準音を合わせるだけでなく、実際に他の楽器と一緒に音を出してみて、自分の音程が全体と合っているか確認しましょう。
たとえ自分の音がチューナーと合っていたとしても、他の全員が例えば10セント高い音程で演奏していた場合、自分も10セント上げて演奏することが必要になります。
音程が高すぎる、または低すぎる場合は、即座に修正を行い、全体のハーモニーを保つことが重要です。
サックスのチューニングをより深く理解するためのポイント
1. 楽器を吹く時には必ずチューニングを行う
日々の練習などを開始する前に、必ずチューニングを行うようにしましょう。
もしチューニングを行わずに練習を始めてしまうと、誤った音程を耳で覚えてしまいます。
毎回練習前にチューニングを確認し、少しでもズレがあればすぐに調整するようにしましょう。
2. 自分の音を耳で確認する能力を養う
最終的には、自分の音程を正しく判断できる耳を養うことが大切です。
チューナーを使って正確に音程を合わせることも重要ですが、演奏中に自分の音が他の楽器と調和しているかどうかを耳で判断できるようになることが理想です。
音程を良くするための方法
サックスの音程を良くするには、自分が演奏している音と、同じ音を歌っている状態の喉・声帯の状態で演奏することが重要です。
楽器と自分の声の音程差がある場合、オクターブ違いの音の喉の状態で問題ありません。
地声とは違う、歌を歌うときの喉の状態でサックスを演奏することで、音色の向上にも役立ちます。
サックスのチューニング:よくある質問
サックスのチューニングについてみなさんから良くある質問を見ていきます。


Q1. チューナーはどんなものが良いですか?



A1. チューナーは、無料アプリでも十分な機能が備わっています。しかし、より正確な音程測定や、純正律対応などの機能が必要な場合は、有料アプリや専用のチューナーを購入することを検討するといいです。
Q2. どの音でチューニングするのが良いですか?



A2. チューニング音は、実音Aで行うことが多いです。
一般的には、アルトサックスは真ん中のファ#、テナーサックス・ソプラノサックスは真ん中のシ、バリトンサックスは下のファ#でチューニングします。
Q3. チューニングに失敗するとどうなるのでしょうか?



A3. チューニングに失敗すると、演奏が調和しなかったり、音程が不安定になったりします。
演奏全体の美しさや、楽曲の表現力が損なわれてしまう可能性があります。
Q4. チューニングをマスターするにはどうすれば良いですか?



A4. チューニングをマスターするには、以下のポイントを意識しましょう。
①正しい方法でチューニングをする
この記事で紹介した方法を参考に、正確なチューニングを心がけましょう。
②音程を「歌う」
自分が吹く音と同じ音を歌っているときの喉の状態で、楽器を演奏してみましょう。
③練習を継続する
練習を始める前に、チューニングを行いましょう。
音程の良い楽器に持ち替えてみませんか?


音程の良さは奏者の腕次第ということはありますが、やはり上級モデルの楽器の方が良い音程であることは事実です。
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