「クラリネットを上達するにはプロの演奏を聴くべきと言われたが、誰の音を聴けばいいのかが分からない」このような悩みはありませんか?
実はどれだけクラリネットの技術練習を行っても、それだけでは本当の意味で上達することはできません。
なぜならイメージできない音は出せないからです。
このイメージ力を鍛えるには、良い音楽、良いクラリネット奏者の音を聴いていくしかありません。
そこでこの記事では、吹奏楽CDのレコーディング30枚以上に携わった著者が、クラリネットで聴くべき有名なプロ奏者を厳選してご紹介していきます。
この記事を読めば、あなたもお気に入りのクラリネット奏者を見つけることができ、自分が本当に出したい音を探すヒントを得ることができるはずです。
ぜひ最後までお読みください。
絶対に聴くべき有名なクラリネット奏者~クラシック編
クラシックのクラリネット奏者は多くのスタープレーヤーがいます。
その中で著者が特に聴いてほしい、有名なクラリネット奏者を集めました。
カール・ライスター
カール・ライスター氏は、1937年生まれのドイツのクラリネット奏者で、世界を代表するクラリネット奏者の1人。
22歳で世界最高峰のオーケストラである「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」の首席クラリネット奏者として入団し、1993年まで在籍していました。
ベルリン・フィルハーモニー加入と同時期に、ソロや室内楽でも活動を開始。
ベルリン・フィルハーモニー木管アンサンブル、ベルリン・ソロイスツ、アンサンブル・ウィーン=ベルリンの創立者の1人となっている。
ポール・メイエ
ポール・メイエ氏は1965年生まれのフランスのクラリネット奏者。
欧州を中心にソリスト・室内楽奏者として活躍を続けています。
ポール・メイエ氏が中心となって結成された管楽アンサンブル(木管五重奏+ピアノ)の「レ・ヴァン・フランセ」は、エマニュエル・パユ氏(フルート)やフランソワ・ルルー氏(オーボエ)など超一流のソリストを集めた、管楽器のドリームチームとされ、世界各国で演奏されている。
また近年では指揮者としての活動も盛んに行っており、2010年から2012年までは、日本を代表する吹奏楽団「東京佼成ウインドオーケストラ」の首席指揮者を務めていました。
ビュッフェ・クランポンの公式テスターとして、楽器開発にも尽力しています。
ザビーネ・マイヤー
1959年生まれのドイツの女流クラリネット奏者。
彼女を有名にしたのは、ベルリンフィルでのオーディションでの出来事。
当時ベルリンフィルの芸術監督兼終身指揮者であったヘルベルト・フォン・カラヤンは、マイヤーに強い関心を持ちましたが、ベルリンフィル側は初の女性奏者を受け入れることに難色を示しました。
結局フリーの代理奏者としての契約となり、1年後に不採用が決まりました。
この出来事以来、世界の100か所以上を回って、数多くの主要なオーケストラと共演する、世界屈指のクラリネット奏者となったザビーネ・マイヤー氏。
室内楽や協奏曲の演奏・録音に取り組んでおり、中でもモーツァルトやウェーバーの解釈で高い評価を得ています。
赤坂 達三
国立音楽大学で学んだ後、パリ国立高等音楽院のクラリネット及び室内楽を1位で卒業。パリ・ポールデュカ音楽院、ヴェルサイユ国立音楽院でもそれぞれ1位で卒業。
トゥーロン国際音楽コンクール3位、日本木管コンクール第1位。日本クラリネットコンクール1位無し2位、パリ国際コンクール第1位など輝かしい実績を誇っている。
伝統的なクラシックの演奏はもちろんされていますが、NHK連続テレビ小説『すずらん』主題曲を担当したり、アコーディオンや電子楽器など従来の枠にとらわれない、幅広い活動を行っていることでも知られています。
ソロアルバムはソニー、 ビクター、マイスター等から多数リリースされている。実力とスター性を併せ持つ真のアーティストとして、クラリネット・ソリストの第一人者。
また2012~2020年迄エリザベト音楽大学の教授を務めていました。
伊藤 圭
1977年生まれ。「天皇陛下 御即位30年 奉祝感謝の集い」において 、モーツァルト クラリネッ ト協奏曲の特別奉祝献奏を行うなど、名実ともに日本を代表するクラリネット奏者となっています。
第6回日本クラリネットコンクールでは第1位を受賞。
2010年から現在にわたり、日本一のオーケストラと言っても過言ではない「NHK交響楽団」の首席クラリネット奏者を務めています。
活躍の傍ら、東京音楽大学兼任准教授、東京藝術大学、国立音楽大学講師として後進の指導にも尽力。
絶対に聴くべき有名なクラリネット奏者~ジャズ編
続いてはジャズの世界で活躍をする有名なクラリネット奏者をご紹介していきます。
クラシック奏者の演奏とはだいぶ毛色の違う演奏を楽しむことができます。
吹奏楽などでジャズ・ポップスを演奏する機会が多いという方は特に参考にしてみてください。
ベニー・グッドマン
ベニー・グッドマン氏は1900年代に活躍したアメリカ出身のジャズクラリネット奏者で、史上最も有名なジャズクラリネット奏者と言っても過言ではないでしょう。
スウィング・ジャズの代表的な存在とされ、1938年にはカーネギー・ホールで最初のジャズ・コンサートを行いスウィングの王様(King of Swing)と称される。
彼がバンドリーダーを務めたベニー・グッドマン楽団は1932年に結成され、全米にジャズを浸透させるほどの大人気の楽団となりました。
その中でクラリネットの有名なアドリブソロがあり、吹奏楽アレンジでも人気の高い「シング・シング・シング」は、ベニー・グッドマン楽団の十八番の曲です。
ジャズの印象が強いベニー・グッドマンですが、晩年はモーツァルトのクラリネット協奏曲やクラリネット5重奏曲などの録音も行っており、実はクラシックの分野でも活躍しています。
エディ・ダニエルズ
エディ・ダニエルズ氏は1941年のアメリカのリード楽器演奏家で、主にジャズ・クラリネットプレーヤーとして知られています。
ジャズとクラシック、どちらのジャンルでも活躍しているうえ、アルト・テナーサックス、フルートも演奏できるマルチなプレーヤーです。
これまでに5度、グラミー賞にノミネートされています。(1986年、1987年、1992年、2007年、2018年)。
またジャズ・クラシックどちらでも使えるリガチャー、エディ・ダニエルズモデルを発表し、プロからアマチュアまで幅広い注目が集まっている。
北村 英治
北村 英治氏は、1929年生まれのジャズクラリネット奏者。
一般的には60~70歳くらいで体力などの衰えから、現役のプレイヤーから退く方も多い中、90歳を超えても現役で演奏されているまさしく超人です。
また大学在学中にクラリネットを始め、3年後の22歳でプロデビューをした異色の経歴も持っています。
今現在でも、日本のジャズ・クラリネット界の草分け的存在として、ライブハウスでのセッションや作曲を手掛けています。
前述したベニー・グッドマンとも面識があり、セッションや交流がありました。
より上級クラスの楽器を手に入れて、憧れの音色に近づこう!

良い奏者の音色を聴いてイメージを作り、練習を積み重ねることで良い音を手に入れることはできますが、そのためにはやはりグレードの楽器は必要になってくるもの。
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