サックスを始めたはいいものの「音が出ない」と悩むことはありませんか?実は、サックスで音が出ないのは、初心者の多くがぶつかる壁のひとつなんです。サックスで音が出ない原因はいくつかあり、それぞれチェックする方法は異なります。
そこで本記事では、サックスで音が出ない原因や対策などについて解説します。練習前にやるべきルーティーンや、原因や対策が分からない場合の対応などについても紹介しますので、最後までご覧ください。
- サックスで音が出ない原因とチェックする方法
- 練習前にやるべきルーティーン
- 原因と解決策が分からない場合の対応
- おすすめの音楽教室
サックスを始めたばかりで悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
サックスで音が出ない5つの主な原因とチェック方法

サックスで音が出ない主な原因は、以下の5つです。サックスで音が出ない場合は、まずは以下に当てはまるかどうかを確認しましょう。
- アンブシュアの形が崩れている
- 息の方向やスピードが合っていない
- 姿勢や持ち方の崩れ
- 楽器本体のトラブル
- リードやマウスピースの不具合
それぞれ、チェック方法もあわせて詳しく解説します。
アンブシュアの形が崩れている
サックスで音が出ない原因のひとつは、「アンブシュアの形が崩れている」ためです。アンブシュアとは、サックスを演奏するときの口の形や、口の周りの筋肉の使い方を指します。アンブシュアが崩れているとリードが振動しにくく、結果的に音が出しづらくなるためです。
基本的なアンブシュアの形は、以下の通りです。
- 下唇を、下の歯の上に乗せる
- 上の歯は、マウスピースに直接触れる
- マウスピースの先端から、1〜1.5cm位のところに上の歯が当たるように咥える
- 息漏れしないように口周りの筋肉を使って、隙間がないように咥える
上記のポイントに合わせて、余計な力が入っていたり、緩めすぎたりしていないか確認することも大切です。マウスピースを噛むように強く咥えてしまうと、リードが振動しにくくなって音が鳴らなくなるだけではなく、口も痛くなってしまいます。
息の方向やスピードが合っていない
息の方向やスピードが合っていない点も、サックスで音が出ない原因です。サックスを演奏するときは、基本的にはネックと並行になるように息を入れます。息が下向きになりすぎたり、上向きになりすぎたりしないように注意してください。
息のスピードは、高音域では速く、低音域では遅くすることが基本です。高音域ではリードの振動が速くなるため息のスピードを速く、低音域ではリードの振動が遅くなるため息のスピードを遅くする必要があるためです。口の奥を狭め、腹部の支えでコントロールすると、息のスピードを調整できます。
姿勢や持ち方の崩れ
姿勢が崩れていたり、持ち方が誤っていたりすると、サックスの音が出ない場合があります。サックスを演奏するときの正しい姿勢と持ち方は、以下の通りです。
立ってサックスを演奏する場合は、以下のような姿勢を心がけましょう。
- サックスの下部を少し右側に傾けるようなイメージで構える
- 足は肩幅くらいに開き、軽く背筋を伸ばしたリラックスした状態
一方、座ってサックスを演奏する場合は、以下のような姿勢です。
- ストラップに楽器の重さを預ける
- 肩幅くらいに開いた足の間にサックスを挟んで正面へ向ける
上記の内容を意識することで、正しい構え方と姿勢ができるようになるでしょう。
楽器本体のトラブル
サックス本体に何らかのトラブルが発生することで、音が出ない場合もあります。たとえば、サックスのタンポの劣化です。具体的には、水分によって弾力を失ったり、皮が破れたりすることによってトーンホールを密閉できなくなり、息漏れを引き起こす状態を指します。見た目が綺麗でも寿命が来ている可能性があるため、定期的な交換を行いましょう。
また、サックスのキーから空気が漏れていないか確認することも重要です。キーから空気が漏れている場合、キー自体が歪んでいたり、キーが正しい位置に調整されていなかったりすることが原因であると考えられます。キーの歪みの修正や調整などは、楽器店への修理を依頼する必要があります。
リードやマウスピースの不具合
サックスで音が出ない原因のひとつが、リードやマウスピースの不具合です。
加えて、リードがきちんと湿っているかも確認してください。どのリードを使う場合でも、湿っていないと振動しにくく、音が出ない場合があります。特に、新しいリードは乾燥しているため、最初はよく湿らせなければいけません。舌でよく舐めて、リードがよく湿っているか確認してから吹きましょう。
また、リードが割れたり欠けたりしていないか確認することも大切です。リードの寿命は素材や使用頻度、保管方法などによって異なります。一般的には、天然リードで数週間から1ヶ月程度、合成リードで数ヶ月が目安です。リードの寿命が近づいてきたら、交換することを検討しましょう。
さらに、リードとマウスピースの合わせ方にも注意しましょう。リードの先端とマウスピースの先端が、同じくらいの高さになるように揃えることが大切です。先端がずれていると、音が出ない原因につながる可能性があります。吹き心地も変わるので、必ず確認しましょう。
練習前にやるべきルーティン

サックス練習をする際、いきなり演奏をはじめるのではなく、ルーティンをこなすことがおすすめです。以下のルーティンを実践することで、「サックスの音が出ない」状態を回避することが可能でしょう。
- リードや楽器の状態を確認する
まずは、リードや楽器の状態を確認してください。特に、リードは先端部分が薄く白っぽくなっていたり、先端のみが不規則に曲がっていたりすると、寿命が近づいているサインです。他にも、ネックのコルクやキーの動き、タンポの劣化などを確認しましょう。
- 息出しウォームアップを行う
続いて、息出しのウォームアップを行います。腹式呼吸を使ってしっかり息を吸い、手のひらに向かって細く速い息を吹きかけましょう。最初は口から10cm程度の距離から始め、少しずつ距離を伸ばして息を届かせる練習を行うと効果的です。
- 鏡を見ながら確認する
最後に、自分が演奏している姿を鏡で確認しましょう。アンブシュアの形や姿勢、持ち方などが崩れていないかをチェックすることが重要です。
サックスの練習前は、上記のルーティンをこなすことで、「サックスで音が出ない」という状態を回避できるでしょう。
それでも原因と解決策がわからない場合は?

本記事で紹介した原因に当てはまらない場合は、サックスの修理が必要である可能性があります。ただし、楽器は繊細なものなので、自分で修理しようとすると状態が悪化してしまうかもしれません。
そのため、修理を行っている楽器店に依頼しましょう。その場で1時間程度で調整できる場合もあれば、1週間から2週間程度必要な場合もあります。まずは、サックスのどこが影響して音が出ないかを調べるために、先生や専門家に確認してください。
プロに直接見てもらうことで上達のスピードを上げよう

サックスで音が出ない原因は、アンブシュアの形が崩れていたり、息の方向やスピードが合っていなかったりすることなどが考えられます。音が出ない状態を回避するには、練習前のルーティンとして、リードや楽器の状態の確認や息出しウォームアップ、鏡を見ながら確認することが重要です。
どうしても原因と解決策がわからない場合は、先生や専門家へ相談しましょう。楽器店に修理やメンテナンスを依頼することで、サックスの状態をより良く保つことが可能です。
GIFT MUSIC SCHOOLでは、楽器の修理だけではなく、プロの音楽家によるレッスンも行っています。プロが目の前でお手本を見せながら教えてくれるため、何ができていて何ができていないのかが具体的に分かります。また、どのように改善していけば良いかを言葉で説明するため、圧倒的に上達スピードが上がるでしょう。
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