「種類が多すぎて、どのリガチャーを使えば良いかわからない!」こんな悩みはありませんか?
実はリガチャーを変えるだけで、音色や吹奏感を変えることができます。
この記事では、吹奏楽CD30枚以上のレコーディング経験のある著者が、吹奏楽で使うべきリガチャーに特化して、それぞれの商品の特徴などを詳しく解説します。
自分に合うリガチャーを選べるだけで、演奏のしやすさが劇的に変わり、上達も早くなること間違えなしです。
今、自分に合うリガチャーを持っている方も、そうでない方も、リガチャーは複数所持しておいても損はありません。
この記事を読むことで、吹奏楽で使うべきリガチャーを網羅的に理解することができます。ぜひ最後までお読みください。
リガチャーの種類について
リガチャー1つとっても様々な種類があります。
リガチャーを変えることで得られる変化は「音色」と「吹奏感」です。それぞれの種類の特徴を解説していきます。
素材
大きく分けると金属製・革製・布製があります。
吹奏楽でどれを使っても問題はありませんが、金属製でゴールドラッカー・ゴールドプレートが特に人気ですので、迷ったならこのどちらかから選べばよいでしょう。
金属製ーゴールドラッカー(GL)
サックスの素材で多く用いられているゴールドラッカー。
癖のない明るい響きと軽めの吹奏感が特徴です。安価で初心者にも扱いやすいので、最初の1本におすすめします。
金属製ーゴールドプレート(GP)
音色の傾向はゴールドラッカーに似ており、癖がありません。
ただしゴールドラッカーに比べて、リッチで豪華な響きを持ち、遠鳴りもしやすいです。
著者はソプラノからバリトンまで、全てこのゴールドプレートのリガチャーで統一しています。
金属製ーピンクゴールドプレート(PGP)
銅の含有率が高く、甘美で柔らかい音色が特徴です。
実際に試奏してみると、このピンクゴールド特有の音色に魅了される人は多く、人気のあるモデルです。
反対に固い音色は使いにくくなります。
金属製ー銀メッキ(SP)
倍音がおさえられ、直線的で、暗めの音色になります。
抵抗感も比較的感じやすい仕上がりとなっています。
どちらかと言えばソリスト向けではありますが、吹奏楽でも十分に力を発揮します。
革製
最も抵抗感を感じる素材です。
音は固め、パワフルで直線的な響きを感じます。
紐(布)製
金属と革の中間的な音色と吹奏感を得られます。
音が荒れにくく、安定しやすいという特徴もあり好む方も多いモデルです。
安価なモデルも発売されており、近年人気も出てきています。
ネジの締め方
順締め
リード側でネジを締めるモデルのリガチャーです。
安定感があり、抵抗感を感じやすくなります。
逆締め
リードの反対側でネジを締めるモデルのリガチャーです。
リードの振動を活かしやすくなるため、レスポンスが速いのに特徴があります。
現在は多くのリガチャーがこの逆締めモデルを採用しています。
ネジの本数
1本締め
軽めの吹奏感が特徴で、明るめの音色になります。
2本締め
しっかりとリードを支えるため、やや重めの吹奏感、暗めの音色になります。
吹奏楽でおすすめのリガチャー
数あるリガチャーの中で、吹奏楽に特におすすめのモデルを紹介します。
BG トラディション(Tradition)
金属製(GL/GP/PGP/SP)・逆締め・1本ネジ
フランス製の明るめで上品な音色を楽しめます。吹奏感も軽めで操作しやすいです。
ある意味、リガチャーにそこまで個性がないため、奏者の個性を十分に発揮できるリガチャーだと考えます。
著者はソプラノからバリトンまで、BGのゴールドプレートに統一しています。
またBGではトラディションの他に、デュオ(Duo)というリードの接地面を減らし、抵抗感をより軽くしたモデルも人気です。
ハリソン(復刻版)
金属製(GL/GP/PGP/SP)・逆締め・2本ネジ
リードを締める部分がH型になっているのが特徴で、まろやかで、柔らかい響きのサウンドを出すことができるリガチャーです。
吹奏感も軽めで、反応の良いモデルとなっています。
唯一無二の音色が出せるため人気は高いのですが、ネジを締めすぎてしまうと、リガチャーが切れてしまうため、耐久性に難があるのが悩ましいところ。
バンドレン オプティマム(Vandoren Optimum)
金属製(GP/PGP)・順締め・1本ネジ
リードを支えるプレートが3枚付属しており、付け替えることで様々な音色や吹奏感を楽しめるのがポイント。
プレートを付け替えることで、様々なジャンルの曲に対応することが可能です。
抵抗感はやや重めで、安定感を感じることができます。
ウッドストーン(Woodstone)スタンダードモデル
金属製(GL/GP/PGP)・逆締め・2本ネジ
楽器全体をしっかり鳴らし、幅広い音域で美しい響きが得られる点に特徴があります。
長く使用するためにネジ1本1本にもこだわりを持ち、鋳物ではなく削り出しで製作しています。
サックス奏者の上野耕平氏も使用しているということで、吹奏楽奏者にも人気の高いリガチャーです。
ヤナギサワ ヤニー・シクス(Yany SIXS)
金属製(GP)・逆締め・1本ネジ
YANAGISAWAの「Y」をモチーフにしたデザイン。リガチャー内面にエボナイトを設置し、よりマウスピースにフィットするような構造になっています。
音の抜けが良く、さらに音の芯があり遠鳴りするリガチャーです。
セルマー
金属製(GL/GP/PGP/SP)・逆締め・1本ネジ
軽めの抵抗感で、楽に演奏することができます。
振動をピュアに伝え、癖のないリガチャーとなっています。
比較的安価で購入できるので、初心者にも選びやすい点もポイントです。
JLV
金属製(GL/GP/SP)・逆締め・1本ネジ
リードの振動を最大限に活かすために、マウスピースとの接点は2点のみ、リードは4点のプレートで固定します。
このプレートの上下の位置や押さえる強さを微調整することで、様々なリードのコンディションに対応することが可能となります。
独特な形状をしており、どこの部分がリードに触れるかによっても吹奏感が変わってきます。
バンブー
紐(布)製・逆締め・ネジなし
明るめでパワフルなサウンドが出ます。アーティキュレーションもはっきりとつけやすいです。
安価で購入しやすいのもメリットの1つ。しかしプロでも使用する方がいるほど品質の良いリガチャーです。
またカラーバリエーションも多く、楽しめるポイントとなっています。
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