トロンボーンを練習していると、「ビブラートが難しい」「うまくビブラートが演奏できない」と悩んだりつまずいたりすることはありませんか?トロンボーンに限らず、声楽や弦楽器などでもビブラートは重要な技術で、音の表情をつけるのに有効です。
そこで本記事では、トロンボーンのビブラートの意味や種類、ビブラートをかけるときの基本姿勢と意識について解説します。初心者でもできる練習方法や、よくある失敗と改善のコツ、ジャンル別のビブラートの使い分けも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
- トロンボーンのビブラートとは
- ビブラートの種類と違い
- 基本姿勢と意識
- ビブラートの練習方法
- よくある失敗と改善のコツ
- ジャンル別ビブラートの使い分け
最後に、トロンボーンを上達させるのにおすすめの音楽教室を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
トロンボーンのビブラートとは?

トロンボーンのビブラートとは、音の高さや強さを周期的に揺らすことで、音に「温かみ」や「深み」を加える技術です。息のコントロールや唇の動き、スライドの動きなどを組み合わせて行い、音の表現力を高めます。
ビブラートは、トロンボーンだけではなく声楽や弦楽器にも共通している技術で、「音の表情」を付けることが可能です。単調な音に揺らぎを与えることで聴いている人を魅了したり、感情が伝わりやすかったりなどの効果があります。
ビブラートの種類と違い

トロンボーンのビブラートは、「スライド・ビブラート」「顎ビブラート」「息ビブラート」の3種類があります。それぞれの特徴は、以下の表の通りです。
| ビブラートの種類 | 特徴 | 得意なジャンル | 失敗しやすい点 |
|---|---|---|---|
| スライド・ビブラート | スライドを微妙に前後させて、音程を揺らす技術。 | ジャズ ポップス | スライドの動きが遅くなると、音が流れて聞こえてしまう |
| 顎ビブラート | 顎をわずかに上下に動かして、音を揺らす技術。 | クラシック | 顎を動かすことに集中しすぎると、息が不安定になってしまう |
| 息(ブレス)ビブラート | 息の強弱で音の波を作る技術。 繊細で柔らかい印象。 | ジャズ 現代音楽 | 力が入りすぎると、ビブラートがかからなくなってしまう |
トロンボーンは、演奏するジャンルや曲の雰囲気に合わせて、ビブラートの種類を使い分けできます。それぞれの技術を身につけるためには、特徴だけではなく失敗しやすい点も理解しておくことが重要です。
ビブラートをかけるときの基本姿勢と意識

トロンボーンでビブラートをかけるときは背筋を伸ばし、胸を張った姿勢を意識してください。首や肩、顎には力を入れず、リラックスした状態を保ちましょう。また、足は肩幅に開くと重心が安定し、演奏中にグラグラするのを防止できます。
また、ビブラートをかけるときは「息のコントロール」が重要です。腹式呼吸を意識しながら、息の流れを止めない意識が必要です。ビブラートの揺れは意識しすぎず、曲のリズムに合わせて「自然に」吹きましょう。
初心者でもできる!ビブラートの練習方法

初心者におすすめのビブラートの練習方法は、以下の手順です。
- ロングトーンで基礎を作る
まずは、ロングトーンの練習を行います。ロングトーンとは、ひとつの音を一定の音量と音程で長く伸ばし続ける基礎練習です。息と支えを一定にして、まっすぐな音をキープできるように心がけましょう。
- 顎ビブラートの動きを確認する
次に、顎ビブラートの動きを確認します。メトロノームに合わせて「ゆっくり上下」させ、音にわずかな揺れを作ることから始めましょう。「音程もしくは音量が動く」という感覚を捉えることが重要です。
- スライドを少し動かしてみる
続いて、「スライド・ビブラート」の練習をします。スライドは、大きく動かすのではなく小さく動かすことにより、小さな幅で音程を揺らす感覚を掴めます。手首や腕に力が入っているとスライドをスムーズに動かせないため、リラックスした状態で演奏できるように心がけましょう。
- 録音して確認する
最後に、ビブラートの演奏を録音して確認しましょう。自分の演奏を客観的に聴いて、「揺れが速すぎていないか」「音が均等か」をチェックしてください。録音だけではなく録画して確認すると演奏している姿勢も確認できるため、おすすめです。
「ビブラートが上手くなりたい」「ビブラートをマスターしたい」という人は、上記を参考にして練習してみてください。
よくある失敗と改善のコツ

トロンボーンでビブラートを演奏する際によくある失敗は、「揺れが速すぎる」「音程がブレすぎる」「息が途切れる」「不自然で機械的なビブラート」の4つです。それぞれの原因や改善ポイントについて、詳しく解説します。
よくある失敗1つ目の「揺れが速すぎる」原因は、顎でリズムを取ろうとしてしまうことが考えられます。改善するには、練習する際にメトロノームを使って、「ゆっくり揺らす」ことを意識しましょう。スピードではなく、安定した「うねり」を作る練習が効果的です。
2つ目の「音程がブレすぎる」原因は、スライドを動かす幅が大きすぎることです。まずは、1〜2mm程度の細かい幅で揺らす練習から始めましょう。練習に慣れてきたら、曲の表現に合わせてスライドの幅を調整してください。
3つ目のよくある失敗である「息が途切れる」原因は、腹式呼吸が使えておらず、息が続かないことです。腹式呼吸をしっかりと使って、息を「出し続ける」意識をキープしましょう。ロングトーン練習と組み合わせることで、安定したビブラートにつながります。
4つ目のよくある失敗は、「不自然で機械的」なビブラートです。失敗の原因は、メロディを「心で歌う」意識が欠けていることが考えられます。ただ揺らして吹くのではなく、曲のフレーズを「歌うように吹く」ことを意識しましょう。感情を乗せて演奏することで、自然な揺れが生まれます。
ジャンル別のビブラートの使い分け

ジャンル別のビブラートの使い分けは、以下の表の通りです。
| ジャンル | 内容 |
|---|---|
| クラシック | ・ゆるやかで温かみのある揺れを意識する。 ・主旋律に深みを与えるようなイメージで演奏する。 |
| 吹奏楽 | ・控えめで、安定した音程を重視する。 ・ビブラートは多用しない。 |
| ジャズ | ・スライド・ビブラートを用いて、感情表現を強調させる。 ・タイミングとニュアンスを重視して演奏する。 |
演奏するジャンルに応じてビブラートの使い分けができると、ビブラートの効果はさらに強くなります。音に表情を付けるためにも、ビブラートの使い分けは重要です。
プロに直接見てもらうことで上達のスピードを上げよう

トロンボーンのビブラートは、音の高さや強さを周期的に揺らすことで、音に「温かみ」や「深み」を加える技術です。「スライド・ビブラート」「顎ビブラート」「息(ブレス)ビブラート」の3種類があり、演奏するジャンルや曲の雰囲気に合わせて、ビブラートの種類を使い分けできます。
ビブラートをかけるときは背筋を伸ばし、胸を張った姿勢を意識することが大切です。首や腕などには力を入れすぎず、リラックスした状態で演奏しましょう。息のコントロールも重要で、腹式呼吸を用いて吹くことが必須です。
GIFT MUSIC SCHOOLでは、実際に活躍しているプロの音楽家が1on1でレッスンをします。プロが目の前でお手本を見せながら教えてくれるため、何ができていて何ができていないのかが具体的に分かります。また、どのように改善していけば良いかを言葉で説明するため、圧倒的に上達スピードが上がるでしょう。
GIFT MUSIC SCHOOLでは体験レッスンも行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
トロンボーンの上達をしたいなら
GIFT MUSIC SCHOOLへ

