中古サックス選び方完全ガイド|初心者でも分かる値段の相場と注意点

中古サックスって本当に大丈夫かな?」「サックスを購入したいけど、どれを選べば良いか分からない…」「高額な買い物だから失敗したくないけど、相場や注意点が分からなくて不安…

そう思う方も多いのではないでしょうか。

実は、中古サックスを選ぶ際には、メーカーの選定、パッドの状態、修理歴の3つのポイントをしっかりと確認することで、失敗のリスクを大きく減らすことができます。

この記事では、プロの演奏家と楽器店の意見を基に、中古サックスの適正価格から選び方のコツ、購入時の具体的な確認ポイントまで、詳しく解説していきます。

目次

中古サックスの相場価格と購入前の基礎知識

サックスを購入する際、新品と中古の選択に迷う方が多いのが現状です。

特に初心者の方は、適切な価格帯や選び方が分からず悩まれることが多いでしょう。

まずは基本的な知識から見ていきましょう。

初心者向け:サックスの種類と特徴

サックスには音域によって複数の種類に分けられますが、吹奏楽などでよく使われるのは主に4種類です。

最も一般的なのがアルトサックスで、初心者の方に最適な入門機として知られています。

その次に人気が高いのがテナーサックスで、より低く太い音色が特徴です。

ソプラノサックスは高音域が特徴的ですが、初心者には扱いが難しいとされています。

バリトンサックスは主要4種類の中では最も大きく、低音を担当する楽器です。

サックスの種類に関してはこちらの記事で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひお読みください。

>【サックスの種類】特徴・難易度などを徹底解説

中古サックスの価格帯と相場

アルトサックスの相場価格

サックスの中古価格は、状態や製造年によって大きく異なります

アルトサックスの場合、エントリーモデルでは5万円台から、中級機では10〜15万円程度が一般的な相場となっています。

特に人気の高いヤマハYAS-380クラスは10万円前後、上級機のヤナギサワやセルマーは15〜20万円程度で取引されています。

価格が上がるにつれて、材質の違いや製造方法(大量生産かハンドメイドか)による音色や耐久性の違いが出てきます。

状態が良いものほど新品に近い価格にはなりますが、新品に比べて上級機モデルでも格安で買えるため、質の良い演奏の手助けにもなりますね。

テナーサックスの相場価格

テナーサックスは一般的にアルトサックスより高価格帯となります。

中古市場では、初心者向けモデルで10万円前後、中級機で15〜20万円、上級機では30万円以上の価格帯が一般的です。

製造メーカーや年式によって価格は大きく変動します。

新品と中古の違いとメリット・デメリット

新品サックス

新品サックスの最大のメリットは、誰も使用していない状態から自分の音色を作り上げられることです。

また、メーカー保証が付いており、定期的なメンテナンスを行えば故障のリスクも低く抑えられます。

特に初心者にとって重要な「正しいアンブシュアと息づかい」の習得がしやすいという利点もあります。

一方でデメリットは、中古と比べて価格が高めになることです。

また、ジャズ演奏などで求められる独特のサウンドを出すには時間がかかる場合があります。

中古サックス

新品サックスは確かな品質が保証される一方で、中古サックスには独自の魅力があります。

中古サックスは今まで吹き込まれているだけあって、音色のコントロールがよく、様々な表現がしやすいというメリットがあります。

新品は息の抵抗感とキーのバネの抵抗が強いのに対し、中古は適度にこなれており、より繊細な表現が可能となります。

ただし、中古楽器を選ぶ際は必ず信頼できる楽器店で購入し、修理歴や状態を確認することが重要です。

中古の管楽器を取り扱う専門店で購入すると、すでにメンテナンスがされている場合が多いので、購入する際は、メンテナンス済みなのかどうかを確認するといいでしょう。

失敗しない中古サックスの選び方と確認ポイント

中古サックスを購入する際は、適切な知識を持って選ぶことで、後悔のない買い物ができます。

メーカーの選定から具体的な確認ポイントまで、プロの視点から解説していきます。

メーカー別の特徴と選び方

中古サックス選びで重要なポイントは、信頼できるメーカーの製品を選ぶことです。

特に推奨されるのは、ヤマハ、ヤナギサワ、セルマーの「御三家」と呼ばれるメーカーの製品です。

ヤマハの特徴と代表モデル

ヤマハは世界最大の総合楽器メーカーとして、優れた品質管理、正確な音程感と操作性の良さが特徴で、特に初心者にも扱いやすい設計となっています。

初心者向けのYAS-280から、プロ仕様のYAS-875EXまで、幅広いラインナップを揃えています。

特に人気の高いYAS-62は1978年から生産が続く伝統モデルで、安定した音程と操作性の良さで定評があります。

また、全国各地にサービス網があり、アフターケアが充実している点も大きな魅力となっています。

ヤナギサワの特徴と代表モデル

東京・板橋区で製造される純日本製のヤナギサワは、職人による丁寧な手作りと高い品質管理が特徴です。

A-WO1とA-WO10を基本モデルとし、管体に真鍮やブロンズなど異なる素材を使用することで、それぞれ特徴的な音色を実現しています。

特にブロンズモデルは豊かな響きと優れた音の伸びを持ち、コンサートホールでの演奏に適しています。

セルマーの特徴と代表モデル

フランスの老舗メーカー・セルマーは、サックスの元祖として世界中で尊敬を集めています。

特徴は、柔らかな響きと存在感のあるサウンドです。

2010年以降のジュビリーモデルでは、伝統的な音色の深さを保ちながら、現代的な吹きやすさも実現しました。

シリーズ2は丸みのある音色、シリーズ3はフラジオ音域の安定性に優れるなど、それぞれ特徴的な個性を持っています。

その他のメーカーと特徴

クランポンやカイルヴェルト、ポールモーリアなど、その他のメーカーも独自の特徴を持っています。

ただし、修理やパーツの入手のしやすさを考えると、初心者の方は前述の3大メーカーから選ぶことをお勧めします。

特に日本国内では、ヤマハ、ヤナギサワ、セルマーの3社が圧倒的なシェアを誇っており、安心して購入できる実績があります。

必ずチェックすべき状態確認ポイント

リペアマン:服部悟

 パッドの状態

パッドの状態は中古サックスの価値を大きく左右する重要な要素です。

パッドは皮製品であるため、経年劣化は避けられません

購入後ほとんど使用されていない楽器でも、10年程度経過すると交換が必要になることがあります。

パッド1つの交換でも数千円かかるため、全体的な交換が必要な場合は予想以上の修理費用が発生する可能性があります。

中古サックスを購入する際は、パッドが交換済みであるのか、購入後に自身で修理が必要であるのかのチェックは必ずするようにしましょう。

キイの動作

キイの動作確認は実際に演奏してみることが大切です。

特に注意すべきは、最低音のシとシ♭の出具合、左手小指で押さえるソ#の動作です。

単音での確認だけでなく、実際にフレーズを演奏した際の音の切れや音程の安定性もチェックする必要があります。

オンラインショップで購入する際は、実際の確認ができないので、信頼できる楽器店が出品しているかの確認が必要です。

本体の傷や凹み

サックスの価値は凹みの修理痕によって大きく影響を受けます。

本体に凹みがある場合、機能的には問題なくても楽器としての価値が大きく損なわれる可能性があります。

購入前には本体全体をよく確認し、修理痕の有無をチェックすることが重要です。

また、一見関係なさそうな部分が凹んでいるだけで、特定の音が出にくいなどの不具合が起きる場合がありますので、凹みがある場合は、慎重に検討した方がいいでしょう。

修理歴の確認方法と重要性

修理歴の確認は購入判断の重要な要素となります。

中古サックスは「吹き込まれている」ことが最大のメリットですが、適切なメンテナンスがされているかどうかも重要です。

購入前には必ず修理歴や調整状況を確認し、必要に応じて追加のメンテナンス費用も考慮に入れることが賢明です。

中古サックス購入におすすめの販売店と購入方法

多くの楽器店が中古サックスを取り扱っています。

購入方法は実店舗とオンラインの2つの選択肢がありますが、それぞれの特徴を理解して最適な購入方法を選びましょう。

実店舗での購入メリットと注意点

実店舗での購入は、楽器を直接手に取って試奏できる最大のメリットがあります。

楽器の音色や操作性を実際に確認でき、自分に合った楽器を選べます。

また、専門知識を持つスタッフから具体的なアドバイスを受けられ、初心者でも安心して購入できます。

特に初心者の場合は、何が良くて、何が良くないのかの違いが難しいので、専門店で購入することをおすすめします。

オンラインショップでの購入方法

オンラインでの購入は、価格比較が容易で、地理的な制約なく商品を探せる利点があります。

ただし、実際に手に取ってみることが出来ないので、販売元や調整の状況など、慎重に判断するようにしましょう。

中古サックス購入後のメンテナンスと注意点

中古サックスを長く良い状態で使用するためには、適切なメンテナンスが不可欠です。

日々のケアから定期的な点検まで、しっかりとした管理が楽器の寿命を延ばし、最高の演奏状態を維持することができます。

日常的なお手入れ方法

演奏後のケアが最も重要です。

まず、スワブを使って本体とネックの内部の水分をしっかりと拭き取ります。特にU字管の部分は水分が溜まりやすいため、念入りに行う必要があります。

マウスピースは繊細なアイテムなので、ガーゼなどの柔らかい布で水分を取るようにしましょう。

タンポは皮製品なので、水分が残ると劣化してしまいます。タンポの水分を丁寧に取り除きましょう。

タンポの水分を取り除くには、「パッドドライヤー」がおすすめです。紙と違い、劣化せず、長期間使うことができます。

キーに強い力をかけないよう注意しながら、楽器の外側は柔らかいクロスで拭き、指紋や汗を取り除きます。

これらの作業は毎回の演奏後に必ず行うことで、楽器の状態を良好に保つことができます。

定期メンテナンスの重要性

年に1~2度は専門店での点検を受けることが望ましく、特にパッドの状態やキイの調整を重点的にチェックしてもらいます。

キイの動きが重くなったり、異音が出始めたりした場合は、リペアマンに早めにオイルを差してもらうことをお勧めします。

パッドは使用頻度や環境によって劣化速度が異なりますが、定期的な点検により交換時期を適切に判断できます。

さらに、保管時は必ずケースに入れ、温度や湿度の変化が少ない場所で保管することで、楽器の寿命を延ばすことができます。

キーのバランス調整やタンポの状態確認、必要に応じた交換など、専門的な観点からのメンテナンスでサックスの寿命を延ばすことができるでしょう。

マウスピース・リード・リガチャーで新品に劣らない品質を

サックスは楽器本体よりも、より口元に近いパーツ(マウスピース・リード・リガチャー)の方がサウンドに与える影響力が強いと言われています。

これらのパーツをきっちりと選んだうえで、中古サックスを使用することで、価格の安さと美しいサウンドを両立させることができます。

これらのパーツの選び方の詳細は、こちらの記事で解説していますので、ぜひ併せて読んでみてください。

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