【合奏の基本#1】指揮の見方|初めての合奏で指揮者のどこを見る?右手の打点と入りの合図だけ覚えればいい

合奏で「指揮を見なさい」と言われても、楽譜を追うだけで精一杯で、指揮者のどこを見ればいいのか分からない。初めて合奏に出た方のほとんどが、ここでつまずきます。学生時代に吹奏楽部だった方でも、ブランクが空くと指揮を見る感覚は薄れています。

結論からお伝えします。初めての合奏で見るべきなのは、指揮者の「右手の動きの一番下」と「曲の入りの合図」の2つだけです。この記事では、指揮の何を見るか、いつ見るか、見ている余裕がないときにどうするかを、合奏初心者向けに順番に書きます。【合奏の基本】シリーズの第1回です。

指揮者の右手の「一番下」が拍の位置です

指揮者の右手(指揮棒を持つ手)は、拍ごとに上下に動きます。音を出すタイミングは、手が一番下に来た瞬間、専門的には打点と呼ばれる位置です。4拍子なら「下・左・右・上」のように動きますが、初めのうちは形を覚える必要はありません。「手が一番下に落ちたときが1拍目」とだけ覚えてください。

見ている余裕がないときは、譜面台の高さを少し下げて、楽譜の上の端に指揮者の手が入るようにします。楽譜と指揮者を視界の端で同時に見られる位置が、合奏での正しい譜面台の高さです。

楽団れべま!の合奏中。サックスやクラリネットの奏者が譜面台を低めにして指揮者の方を向いている
譜面台は楽譜の上に指揮者が見える高さに。楽団れべま!の練習風景(写真:楽団れべま!)

曲の入りの合図(予備拍)だけは必ず見る

曲の最初、指揮者は音を出す1拍前に手を上げます。これが予備拍で、「次の動きで音を出す」という合図です。初めての合奏で遅れて入ってしまう原因のほとんどは、この予備拍を見ていないことです。曲の最初と、長い休みのあとの入り、テンポが変わる場所。この3か所だけは楽譜から目を離して、指揮者の手を見てください。それ以外は楽譜を見ていて構いません。

左手は「表情」、見られなくても合奏は壊れません

指揮者の左手は、音を大きく、小さく、やわらかく、といった表情の指示に使われます。手のひらを下に向けて押さえたら小さく、上に向けて持ち上げたら大きく、が基本です。ただ、これは慣れてから見られれば十分で、初めての合奏で左手まで追う必要はありません。右手の打点と予備拍の2つが取れていれば、合奏は成立します。

指揮を見失ったときの戻り方

  1. 吹くのをやめて、周りの音を聴きます。無理に吹き続けると、ずれたまま周りに影響します
  2. 楽譜の「練習番号」(AやBの記号、または小節番号)を探し、指揮者が止めたときに言う番号と照らします
  3. メロディを吹いているパートの音を頼りに、次の分かりやすい入りで戻ります

見失うこと自体は失敗ではありません。合奏では経験者も見失います。違いは、戻り方を知っているかどうかだけです。

楽団れべま!の練習後の集合写真。さまざまな楽器を持った参加者が並んでいる
合奏は見失っても戻れます。楽団れべま!の集合写真(写真:楽団れべま!)

指揮の見方は、合奏でしか練習できません

ここまでの内容は読めば分かりますが、できるようになるのは合奏の中だけです。岡山で合奏初心者のための練習会「れべみ(レベルミニマム)」を開いているのは、この「合奏でしか練習できないこと」を少人数で確認する場所が必要だったからです。基礎合奏で指揮の打点を全員で確認してから、やさしいフレックス編成の曲を1曲通します。参加費は500円、見学は無料です。

楽団れべま!の集合写真。緑の楽団旗の前でトロンボーンやチューバ、フルートを持った参加者
月1回の楽団れべま!でも、指揮の見方は毎回確認します(写真:楽団れべま!)

指揮の見方を合奏で練習する

れべみ(岡山・合奏初心者の練習会・500円)

楽団れべま!の公式LINEのメニュー「れべみに参加」から登録できます。見学は無料です。

公式LINEで登録する

よくある質問

指揮者が何拍子で振っているか分かりません

楽譜の最初に書いてある拍子記号(4/4、3/4、2/4など)を先に見ておきます。合奏の途中で分からなくなったら、手が一番下に落ちる回数を数えれば拍子が分かります。

指揮を見ると楽譜を見失います

最初は誰でもそうなります。楽譜に小節番号を4小節ごとに書き込んでおくと、目を戻したときに今の位置をすぐ見つけられます。楽譜の準備は合奏前の楽譜の準備で詳しく書いています。

指揮者がいない合奏もありますか?

少人数のアンサンブルでは指揮者を置かず、誰かの合図(息を吸う動きや楽器を上げる動き)で合わせます。見るものが人の動きに変わるだけで、考え方は同じです。

まとめ:見るのは右手の打点と、入りの合図

初めての合奏で指揮を見るコツは、右手が一番下に落ちる瞬間を拍として捉えること、曲の最初と長い休みのあとと テンポが変わる場所だけ必ず指揮を見ること、見失ったら吹くのをやめて練習番号で戻ることの3つです。次回は休符の数え方です。

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