合奏で「16小節休み」のあとに入れなかった。数えていたはずなのに、気づいたら周りはもう次の場所を吹いていた。初めての合奏でいちばん多い失敗が、長い休符のあとの入りです。ひとりの練習ではメロディを吹き続けるので、休符を数える練習はほとんどしていません。だから合奏で急にできなくても当然です。
結論からお伝えします。休符は「数える」のではなく「周りの音で場所を知る」ものです。数えるのは補助で、主役は耳です。この記事では、長い休みのあとに確実に入るための準備、当日の数え方、数え損ねたときの対処を書きます。【合奏の基本】シリーズの第2回です。第1回は指揮の見方でした。
なぜ数え損ねるのか:数だけを頼りにしているから
「1、2、3、4、2、2、3、4、3、2、3、4」と頭で数えていると、指揮者が少し止まったり、テンポが揺れたり、隣の人が動いたりした瞬間に数が飛びます。数え損ねる原因は集中力ではなく、数という1本の綱だけに頼っていることです。綱を2本にすれば落ちません。2本目の綱が「周りの音」です。
前日までにやる準備:休符の中に「目印」を書く
楽譜が事前に配られる楽団なら、家でできる準備が合奏の半分を決めます。長い休符の場所に、次の3つを書き込んでください。
- 小節番号:休符の始まりと終わりの小節番号。4小節ごとに区切り線を入れると、数えるかたまりが小さくなります
- 耳の目印:音源を聴いて、休みの間に何が聴こえるかを書きます。「トランペットのメロディ」「シンバル」「低音だけになる」など。入る直前に聴こえる音がいちばん大事です
- 入りの音:休みのあとに最初に吹く音の名前と、強さ。休符の終わりで慌てて譜面を読まなくて済みます
音源を1回聴くだけで、「この休みは、あのメロディが終わったら入る」と分かります。これが2本目の綱です。

当日の数え方:4小節のかたまりで、指を使う
16小節の休みを16まで数えるのではなく、「4小節を4回」と数えます。1回目は人差し指、2回目は中指、と指を楽器の上で軽く動かすと、頭の数が飛んでも指が覚えています。慣れた奏者が膝や楽器の上で指を動かしているのは、このためです。恥ずかしがらずに使ってください。
そして最後の4小節に入ったら、数えるのをやめて耳に切り替えます。準備で書いた「入る直前に聴こえる音」が鳴ったら、楽器を構えます。入りの1拍前は指揮者の手を見ます。これで、数と耳と目の3本の綱で入れます。
数え損ねたら、入らない勇気を持つ
分からなくなったら、入らないでください。合奏でいちばん周りに影響するのは、間違った場所で大きな音を出すことです。休んでいる間は迷惑をかけません。次の分かりやすい場所、たとえばメロディの頭や練習番号の位置で戻れば、誰も気にしません。「入らない」は合奏における正しい選択肢のひとつです。

休符の数え方を、少人数で練習できる場所
休符の数え方は、合奏の中でしか練習できません。岡山の合奏初心者のための練習会「れべみ(レベルミニマム)」では、基礎合奏のあとにフレックス編成のやさしい曲を1曲通しながら、休符の数え方と入りを全員で確認します。参加費は500円、見学は無料。楽譜は事前に届くので、この記事の準備をしてから参加できます。

休符の数え方を合奏で練習する
れべみ(岡山・合奏初心者の練習会・500円)
楽団れべま!の公式LINEのメニュー「れべみに参加」から登録すると、楽譜が事前に届きます。見学は無料です。
よくある質問
休符の間、楽器はどうしていればいいですか?
膝の上や構えたままで構いません。長い休みなら膝に下ろし、入りの4小節前に構え直すと、周りからも「もうすぐ入る」と分かって安心されます。
音源が無い曲はどう準備しますか?
スコア(全パートの楽譜)があれば、自分の休符の間に誰が吹いているかを見て書き込みます。無ければ、合奏の1回目は数だけで入り、聴こえた音をその場で書き込んで2回目に備えます。
多めに休むのは失礼ではありませんか?
失礼ではありません。自由参加型の楽団は「吹けるところだけ吹く」が前提です。休んで聴いている時間も、合奏の練習です。
まとめ:綱は3本。数、耳、目
休符のあとに確実に入るには、前日までに小節番号と耳の目印と入りの音を書き込み、当日は4小節のかたまりを指で数え、最後の4小節で耳に切り替え、入りの1拍前に指揮を見ます。数え損ねたら入らずに次で戻る。次回は基礎合奏とは何をするのかです。




























